パーソルと富士通、対話分析AIでオペレーターの共感性28%向上を実証
パーソルグループでBPOサービスを展開するパーソルコミュニケーションサービス株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:軽井 宏直)は、富士通株式会社(本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長 CEO:時田 隆仁)が開発した対話分析AIを活用する実証実験を実施しました。本実験はAIを「人を育てる存在」として活用し、オペレーターの日々の応対の振り返り支援を通じて、心理的負担の軽減や応対力の向上を目指したものです。実験の結果、感情的共感スコアが28%向上するなど、応対品質の改善やオペレーターの意識・行動の変化が確認されました。
実証実験の背景とAI活用の仕組み
コンタクトセンターのオペレーター業務は、顧客の感情を受け止めつつ迅速かつ正確な対応が求められ、精神的な負担が大きい業務とされています。富士通の研究開発部門である富士通研究所が進めるストレスマネジメントやウェルビーイング向上に資する技術開発と、パーソルコミュニケーションサービスが目指すオペレーターの成長環境づくりが合致したことから、今回の実証実験が実施されました。
実験で用いられた対話分析AIは、音声を個人情報マスキングの上でテキスト化し、オペレーターの発言を傾聴や共感の観点から分析する仕組みです。AIが一方的に「正解」を提示するのではなく、振り返り効果が期待される場面を1つ選定してフィードバックを提供します。オペレーター自身が提案内容を吟味し、主体的に今後の行動指針を決定することで、自発的な改善と応対力の向上を促す仕様となっています。
傾聴・共感スコアが向上、ベテラン層にも成長の気づき
代表電話窓口オペレーター8名を対象に、分析対象データ取得期間(2026年1月19日~2月27日)の約630件の顧客対応データを分析し、2026年2月1日~2月27日の期間に週1回・1場面・20分間の振り返りを計4回実施しました。

富士通研究所が独自に設定した評価指標に基づき、振り返り開始前(2026年1月19日〜30日)と振り返り実施期間の後半(2月16日〜27日)を比較したところ、以下の成果が確認されました。
- 顧客の用件を受け止めているかを測る「積極的な傾聴」スコアが4.96から5.45へ10%向上
- 怒りや不満に対して寄り添う一言を添えているかを測る「感情的共感」スコアが2.51から3.22へ28%向上
- 参加した8名全員が「自分の顧客対応を変えようと思った」と回答し、うち5名は「顧客対応の方法が実際に変わった」と回答
- 実証実験終了後に行われた品質対応評価(評価対象期間:3月3日~3月13日、2024年度下期と2025年度下期の比較)において、「共感性(サービスマインド)」が15%向上
また、すでにスキルを持つ経験豊富なベテランオペレーターにおいても、AIによる客観的な対話分析を通じて自らの応対を振り返ることで、新たな改善ポイントが明確になる成果が得られました。
表彰制度での受賞と今後の展望
今回の現場の成長と成果が評価され、パーソルコミュニケーションサービスと富士通は、カスタマーサポートの推進・発展に寄与した企業を表彰する「カスタマーサポート表彰制度」において奨励賞を受賞しました。
パーソルコミュニケーションサービスは今後も、AIによる気づきを起点として人が主体的に学び成長する新たな人材育成モデルの確立を目指すとともに、AIを人を育てる存在として活用する可能性を追求していくとしています。
企業概要
- 会社名:パーソルコミュニケーションサービス株式会社
- 本社:神奈川県横浜市
- 代表取締役社長:軽井 宏直
- 公式サイト:https://persol.csl.co.jp/
本記事はパーソルコミュニケーションサービス株式会社の発表をもとに作成されています。
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