オフィスケイワンなど4社、プレキャストPC床版配筋BIM/CIMシステムを共同開発
オフィスケイワン株式会社、エム・エム ブリッジ株式会社、株式会社大林組、株式会社IHIインフラスクエアの4社は、プレキャストPC床版の配筋設計を効率化・高度化するプレキャストPC床版配筋BIM/CIMシステムを共同開発しました。本システムは、床版割付け情報と材料マスタ、設計ルールを連動させることで、干渉しない配筋自動生成から3次元モデル、設計図面、数量算出までを一貫して実行可能にしています。試験運用では、従来の技術者による図面作成および数量算出手法と比較して、標準版を対象とした作業時間を約80%削減する効果が確認されました。

開発の背景
近年、高速道路をはじめとする橋梁の大規模更新事業が本格化し、床版取替工事の需要拡大が見込まれています。一方で、プレキャストPC床版の設計業務は配筋図の作成や数量算出など熟練技術者に依存する属人的な作業となっていました。また、工場製作するプレキャスト床版は現地架設時の手直しの余地が少なく、設計ミスが工程遅延につながるリスクを抱えています。こうした背景から、橋梁分野のデジタル技術活用で実績を持つ各社が連携し、配筋設計の自動化とBIM/CIMによる一貫処理を実現するシステムの開発に至りました。
本システムは、床版割付け情報、材料マスタおよび設計ルールを連動させ、配筋自動生成から図面作成・数量算出までを一貫して行います。






- 設計プロセスの一貫処理機能:配筋の自動生成から3次元モデル、2D図面、鉄筋数量の算出までを一貫して実行し、設計プロセス全体の効率化とデータの一元管理を実現します。
- 設計ルールに基づく自動配筋機能:最大・最小ピッチ条件やスタッド孔・排水桝による鉄筋分割・補強処理、a版・b版の半ピッチずらしなど、設計ルール(NEXCO設計要領 第二集 橋梁保全編 令和7年7月)を反映した配筋を自動生成します。
- 入力作業の省力化機能:床版グループ単位でのデータ管理や基準床版からの複写機能、材料マスタの活用により入力作業を削減します。
- 3次元モデル連携・干渉確認機能:全体座標系での3次元モデル出力により、隣接床版の鉄筋干渉や鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」で作成した既設鋼桁との取り合いを設計段階で確認し、施工前の不整合を防止します。
- 設計者支援UI機能:隣接する床版の入力情報を連続的に確認できる画面設計を採用し、俯瞰的な設計検討を支援します。
共同開発体制と今後の展開
本システムの共同開発は以下の4社によって行われ、開発初期フェーズでは宮地エンジニアリング株式会社が協力しました。
- エム・エム ブリッジ株式会社(本社:広島県広島市、代表取締役社長:辻 広登)
- 株式会社大林組(本社:東京都品川区、代表取締役社長兼CEO:佐藤 俊美)
- 株式会社IHIインフラスクエア(本社:大阪府堺市、代表取締役社長:井上 学)
- オフィスケイワン株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役:保田敬一)
今後はフェーズ2として台形板など標準版以外の床版形式への対応や設計図面の自動生成範囲の拡張を進め、床版割付けシステムや設計計算システムとの連携を図る方針です。
なお、オフィスケイワン株式会社は2026年10月に開催される以下の展示会に開発システムを出展する予定です。
- 2026年10月22日(木)~23日(金):第35回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム(大分県別府市)
- 2026年10月28日(水)~29日(木):建設技術展2026近畿(大阪府大阪市)
本記事はオフィスケイワン株式会社の発表をもとに作成されています。
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