宿泊施設の54.7%がカスハラ経験、厚労省指針の全項目対応は19.3% ダイブ調査
株式会社ダイブグループは、宿泊施設を対象に実施した「カスタマーハラスメントの実態と対策準備状況」に関するアンケート調査の結果を公表した。2026年10月1日にカスハラ対策が義務化されるのを前に、過去1〜3年でカスハラに該当する言動を受けた施設は54.7%にのぼることが明らかになった。一方で、厚生労働省指針が求める6項目すべてに対応が完了している施設は19.3%にとどまっている。
宿泊施設の半数以上でカスハラ発生 威嚇的言動や過度なクレームが上位に


調査によると、過去1〜3年の間に従業員がカスハラに該当すると思われる言動を受けたことが「ある」と回答した施設は54.7%だった。発生頻度については「半年に1回程度ある」が41.9%、「月に1回程度ある」が27.6%となり、合わせると約7割の施設が半年に1回以上のペースでカスハラに直面している。


具体的な内容は「暴言・怒鳴る等の威嚇的言動」が66.7%で最も多く、次いで「過度なクレームの繰り返し」が63.8%となった。また、「長時間の拘束」および「金銭・過剰なサービス・返金の要求」もそれぞれ48.6%を占めている。


従業員の士気低下や離職など現場への実務的影響も


カスハラが与えた影響について尋ねたところ、「従業員の士気・モチベーションの低下」が63.5%で最多となった。次いで「シフト調整や人員配置に支障が出た」(21.9%)、「休職・メンタル不調者が出た」(18.2%)、「従業員の離職につながった」(14.1%)が挙げられ、現場の運営や人材維持に影響が出ている様子がうかがえる。

対応状況では「何とか対応できている」が53.6%と過半数を占めた一方、「対応に苦労している」「対応に非常に苦労している」「対応できなかった」を合わせた割合は27.1%に達した。
対策完了は2割弱にとどまり「人手不足」やノウハウ不足が障壁に
厚生労働省指針が求める6項目の準備状況では、「一部の項目は対応済みだが、未着手の項目もある」が58.3%、「ほとんど手をつけられていない」が22.4%となった。6項目すべてに対応が完了している施設は19.3%にとどまる。個別項目別では「相談窓口の設置・明確化」の対応済みが41%だったのに対し、「やり取りの録音・記録や、対応内容を残す体制整備」の対応済みは22%にとどまった。
準備を進める上での課題・障壁としては、「人手不足で手が回らない」が43.2%で最も多く、「何をすればよいかノウハウがない」(34.8%)が続いた。業界団体や宿泊業界向けサービスへの期待では、「他施設の対策事例・成功事例の共有」が62.5%で最多となっている。
調査概要と企業情報
本調査の概要および発表元の情報は以下の通り。
- 調査名称:カスタマーハラスメントの実態と対策準備状況に関するアンケート調査
- 調査期間:2026年9月1日〜2026年9月11日
- 調査方法:インターネット調査(Googleフォームによる回答収集)
- 調査対象:株式会社ダイブの全国の取引先施設、および株式会社宿屋塾のメールマガジン登録施設のうち、宿泊施設(ホテル・旅館等)に勤務する経営者・管理職・従業員
- 有効回答数:192名
- 実施主体:株式会社ダイブグループ(グループ会社:株式会社ダイブ、株式会社宿屋塾)
株式会社ダイブグループの概要
- 会社名:株式会社ダイブグループ
- 設立:2002年3月
- 代表取締役社長:庄子潔
- 本社所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿2-1-12 PMO新宿御苑前 2F
- URL:https://dive.design/
本記事は株式会社ダイブグループの発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



