フェイスネットワークがAgentforce導入、物件情報入力時間を約90%削減
株式会社セールスフォース・ジャパンは、株式会社フェイスネットワークがAIエージェントプラットフォームAgentforceとData 360(旧称Data Cloud)を導入したと発表しました。フェイスネットワークはこれにより、不動産開発における用地分析の高度化やプロジェクト管理の効率化、組織全体の生産性向上と情報共有の効率化を実現しました。Agentforceの活用により、物件の仕入れ情報の入力時間を約90%削減するなどの成果を達成しています。
導入の背景と選定理由
東京都渋谷区に本社を置き、代表取締役社長を蜂谷二郎氏が務めるフェイスネットワークは、東京城南3区(世田谷区・目黒区・渋谷区)を中心に新築一棟RCマンションの開発・販売を展開する不動産デベロッパーです。2001年の設立以来、300棟超の開発実績を持っています。同社では事業拡大に伴い図面や法律文書、過去案件などのデータが蓄積されていたものの、その活用が経験豊富な社員の知識や判断力に依存する傾向にありました。また、関係者が多岐にわたる開発プロジェクトにおいて、進捗情報や課題をリアルタイムで共有する仕組みの高度化が課題となっていました。
同社は、既に活用していたSales CloudおよびService Cloudに蓄積された業務データを活用するため、構造化データと非構造化データを統合的に活用できる基盤としてData 360(旧称Data Cloud)を導入しました。土地情報や法令データ、設計図面、過去案件の知見などを一元管理し、Agentforceが横断的に参照・分析する環境を構築しました。
4つの領域におけるAgentforceの活用
フェイスネットワークでは、以下のユースケースでAgentforceを活用しています。
- 用地事業性評価エージェント:取得した用地情報に関し、物件概要書や過去の開発実績、ロスト事例、法令・条例・特記事項などのデータをAIが総合的に分析し、事業化に向けた検討ポイントやリスクを自動で提示します。
- 設計検証エージェント:ボリュームチェック済み案件について、計画概要を含む資料や図面、過去の開発実績、類似用地データ、法令・条例などをAIが分析し、収益性や事業化リスク、類似事例との比較、購入判断のポイントを提示します。
- プロジェクト進捗管理エージェント:設計・施工中プロジェクトの登録情報をもとに週次で進捗状況をAIが分析し、遅延や工程上の懸念、引渡・検査前の注意点を整理します。
- 設計ガイドラインエージェント:社内の設計ガイドラインを参照し、設計基準やルールに関する質問に回答して設計業務の効率化を支援します。
導入から半年での成果
Agentforceの導入から半年で、同社は複数の成果を達成しました。
物件概要書を手入力していた作業は、従来1件あたり約5分を要していましたが、自動入力により約30秒で完了するようになり、入力時間を約90%削減しました。また、入力ルールの標準化によって担当者ごとの差異や入力漏れを防ぎ、データ品質を向上させています。
設計基準の検索時間も大幅に短縮され、従来5分から30分程度を要していた確認作業について、利用者アンケートでは80%が3分以内、40%が1分以内に必要な情報へアクセスできたと回答しました。さらに、SalesforceのPremier Success Planを活用することで、外部SIerに依存せず自社の情報システム担当者主導で設計・構築・運用体制を確立し、AI活用の内製化を実現しました。
今後の展望
フェイスネットワークは今後もAIエージェントの活用領域を拡大する予定で、直近ではAgentforce Coworkerの全社導入を進めています。AIエージェントがルーティン業務を担うことで創出された時間を、顧客対応や戦略策定などの高付加価値業務へ振り向けることを目指しています。
本記事は株式会社セールスフォース・ジャパンの発表をもとに作成しています。
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