NEC保有のカーボンナノチューブ発見電子顕微鏡が日本物理遺産に認定
NECが保有する「カーボンナノチューブを発見した電子顕微鏡」が、一般社団法人日本物理学会が創設した「日本物理遺産」の第1回第1期の対象として認定されました。これを受け、2026年9月24日にNEC Innovation Parkにおいて認定証授与式が行われました。
認定の対象となった電子顕微鏡

今回認定されたのは、NECの特別主席研究員である飯島澄男が、1991年に多層カーボンナノチューブ、1993年に単層カーボンナノチューブを世界で初めて発見した際に使用した高分解能透過型電子顕微鏡「Topcon EM-002B」です。
カーボンナノチューブ(CNT)は基礎物理から産業応用に至るまで幅広く利用されており、今回の認定では本電子顕微鏡がその起点となった機器であることが評価されました。
本電子顕微鏡は、材料の微細構造の画像化や電子線回折による結晶構造解析を可能にし、カーボンナノチューブの原子配列と多層同心円筒構造の解明に用いられました。


この発見を契機として、ナノスケール物理やナノエレクトロニクス、材料科学などの研究が世界的に進展しました。
日本物理遺産と今後の取り組み
「日本物理遺産」は、物理学に関連する歴史資料の保存と継承を図り、物理学の社会的貢献の広報と、先人の業績に対する誇りの醸成に貢献することを目的に、日本物理学会が認定するものです。
NECは、今回の認定について、世界的研究成果を生み出した実験装置を次世代へ継承することで、同社が培ってきた研究開発力と未知の領域へ挑戦する姿勢を伝えるうえで大きな意義があるとしています。今後も歴史的な研究成果や技術・知見を継承するとともに、AIを始めとする先端技術の研究開発を通じた新たな社会価値の創造に取り組んでいく方針です。
関連情報・問い合わせ先
- 日本物理学会 日本物理遺産:https://heritage.jps.or.jp/
- 詳細(日本物理学会HP):https://heritage.jps.or.jp/heritage/cnt-electron-microscope/
- 関連論文:
- “Helical microtubules of graphitic carbon”, Sumio Iijima, Nature, 354, 56-58 (1991)
- “Single-shell carbon nanotubes of 1-nm diameter”, Sumio Iijima and Toshinari Ichihashi, Nature, 363, 603-605 (1993).
- 本件に関するお問い合わせ先:NEC 研究&事業開発戦略統括部(https://jpn.nec.com/cgi-bin/cs/opinion_form4.cgi)
本記事はNECの発表をもとに作成されています。
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