春日井市などで公共交通の乗りかえ実証実験へ アプリ活用で特典付与
愛知県春日井市、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、一般財団法人計量計画研究所、大日本印刷株式会社、名古屋鉄道株式会社が参画する春日井市MaaS推進検討会は、公共交通の利便性向上を目指した実証実験を実施する。期間は2026年10月1日(木)~2027年1月31日(日)で、春日井市および周辺地域を対象に行われる。本実証実験は愛知県交通対策課の「新モビリティサービス推進事業(MaaS実証事業)」の委託を受けて実施される。

実証実験の背景と目的
春日井市内では鉄道4路線やJR中央本線の各駅を起点とした路線バス網、市による「かすがいシティバス」が運行されている。一方で、2021年度市民意識調査では「春日井市で継続して暮らしたいと思わない」理由の1位に「交通の便が良くない(58.4%)」が挙げられており、鉄道駅沿線以外における路線バスの乗り継ぎの不便さに起因していると考えられている。さらに、中京都市圏パーソントリップ調査によると通勤・通学以外の目的におけるマルチモーダルな乗換は市民の移動全体のわずか0.17%にとどまることから、乗換に対する抵抗感の軽減が求められていた。
春日井市では各者と協力して「春日井のりかえアップデート・プロジェクト2026」を立ち上げ、市民の乗りかえをおトクで快適にすることや、乗りかえ実態を正確に把握して交通結節点などを再整備することを目指している。昨年度は2025年11月から2026年2月にかけて「CentX」を活用した実証実験を行い、今年度は新たにシェアサイクルを含めた移動実態の把握・検証を進める。
実証実験では、春日井版MaaSウェブサイト「move!かすがい」(https://maas.meitetsu.co.jp/kasugai/)から「CentX」内に保存される「乗りかえチケット」を取得して参加する。対象の交通機関の施設内に設置されたQRコードを読み取るなどして利用者が認証を行うことで、乗りかえ実績を記録する仕組みとなっている。
対象の交通機関から複数の交通機関を乗りかえ利用し、チケットを認証した利用者には、対象店舗で使える100円または200円割引券がプレゼントされる。また、各月(10月・11月・12月・1月)にかすがいシティバスを4日以上利用・認証した利用者には「かすがいシティバス お試しデジタル1日乗車券」が進呈されるほか、参加後のアンケート回答者の中から抽選で50名様にAmazonギフト券500円分がプレゼントされる。
対象交通機関は以下の通り。
- バス:かすがいシティバス、北部オンデマンドバス、名鉄バス(春日井市内を運行する路線)、サンマルシェ循環バス、あおい交通(春日井市内を運行する路線)
- 鉄道:JR中央本線(勝川駅、春日井駅、神領駅、高蔵寺駅、新守山駅、大曽根駅、千種駅、鶴舞駅、金山駅、名古屋駅)、名鉄小牧線(間内駅、牛山駅、春日井駅、味美駅)
- 自転車:春日井市レンタサイクル(春日井市役所、春日井駅、勝川駅)、名鉄協商「カリテコバイク」(名古屋市内)、move!シェアサイクル(神領駅、中部大学、高蔵寺駅、サンマルシェ、UR団地(藤山台)、東谷山フルーツパーク)
駅やバス停から目的地までの利便性向上を図るため、実証実験専用の「move!シェアサイクル」が期間限定で神領エリアおよび高蔵寺エリアに導入される。実施期間は2026年10月1日(木)から2026年12月25日(金)までとなる。
「move!かすがい」にシェアサイクルの連携機能を追加することで、予約から利用までをMaaSアプリ上で完結させ、鉄道・バス・シェアサイクルなどを組み合わせた移動実態の把握と検証を行うとしている。
参画各者の役割
実証実験における各団体の主な役割は以下の通り。
- 春日井市:全体調整、交通サービスの提供(かすがいシティバス、北部オンデマンドバス、レンタサイクル事業)
- 名古屋大学:学術的支援・指導
- IBS:計画策定、結果分析、実証実験の運営、予算管理、全体とりまとめ
- DNP:交通結節点におけるデジタルサイネージ等の提供
- 名鉄:MaaSアプリ改修、マルチモーダル利用促進タッチポイント提供、交通サービスの提供(グループ各社含む)
取得したデータは春日井市MaaS推進検討会が管理し、CentX利用規約(https://share.google/5n2bqgc5axjJM1wea)に基づいて取り扱われる。実施期間や箇所の追加・変更等は春日井市ホームページ(https://www.city.kasugai.lg.jp/kurashi/1003481/1040080.html)にて案内される。
本記事は春日井市MaaS推進検討会の発表をもとに作成。

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