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日本跡取り娘共育協会が女性後継者白書を9月発行へ 6割超が性別の影響認識

一般社団法人日本跡取り娘共育協会は、全国の女性事業後継者および後継予定者104名を対象とした調査結果をまとめた「女性後継者白書2026 ― 地域経済を支える女性後継者が拓く未来」を2026年9月4日に発行します。岩手県立大学総合政策学部の近藤信一教授が監修を務めました。調査では、回答者の65.4%が事業承継の課題に女性であることが影響したと認識する一方、承継後に売上が増加した企業が54.8%に上る実態などが明らかになりました。

家族への相談が最多の一方で公的機関の利用は5.8%

承継形態は、全体の95.2%が家族や親族からの親族内承継でした。承継前後の相談先(複数回答)としては「家族/親族」が55.8%、「士業」が44.2%と上位を占めたのに対し、「金融機関」は17.3%、「自治体・公的支援機関」は5.8%にとどまりました。「特にない」という回答も17.3%あったほか、女性経営者・女性後継者のコミュニティを相談先に挙げた回答は12.5%でした。

課題の最多は経営能力の獲得 6割超が性別の影響を認識

事業承継で直面した課題(複数回答)では、「自身の経営知識や経営能力の獲得」が76.9%で最も多く、次いで「仕事と家庭(育児・介護等)の両立」(55.8%)、「社内(役員・従業員)からの信頼獲得」(50.0%)、「後継者としての孤立(相談先・ロールモデル不足)」(42.3%)が挙げられました。

これらの課題に対して「女性であることが影響した」と感じるかについては、「かなり影響がある」(34.6%)と「やや影響がある」(30.8%)を合わせて65.4%が何らかの影響を認識していると回答しました。

承継後の業績変化では、売上が増加した企業が54.8%、利益が増加した企業が50.0%、従業員数が増加した企業が44.0%となりました。売上の減少は11.9%、利益の減少は16.7%でした。

承継後に実施した取り組みとしては、「業務改善(標準化・改善活動等)」が67.3%で最多となり、「デジタル化・DXの推進」(59.6%)、「人材育成(研修・資格支援等)」(56.7%)、「働き方改革」(52.9%)、「新規取引先や新規販路の開拓」(51.9%)が続きました。また、地域社会や自治体等との連携・地域貢献活動に積極的に、または一部取り組んでいる企業は合計72.1%に達しています。

監修者の近藤信一教授は、女性後継者の経営行動について、組織づくりと経営基盤の強化に向かう経営組織論的な傾向を示していると分析しています。

支援環境整備への提言と記念イベントの開催

白書では支援側に向けて以下の3点を提言しています。

  • 経営と育児・介護を両立できる支援環境の整備(役員・経営者への育児休業給付や保育所優先入所の対象拡大、地方での支援体制やメンタルヘルス支援の整備など)
  • 性別にかかわらず後継者候補を育てる仕組みづくり(早期認定、先代経営者向けアンコンシャスバイアス研修の提供など)
  • 女性後継者を地域の変革人材として位置付ける仕組み作り(ワークライフバランスに配慮したネットワーク形成、政策上の位置づけ見直しなど)

なお、発行翌日の2026年9月5日には、東京都中央区日本橋の「Restaurant Alice Tokyo Nihombashi」にて白書の発行記念イベントが開催される予定です。

本記事は一般社団法人日本跡取り娘共育協会の発表をもとに作成しました。

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