NERV防災アプリ、生活支援情報を可視化するユーザー投稿型コンテンツを開始
ゲヒルン株式会社は、2024年9月9日に「特務機関NERV《ネルフ》防災」アプリをアップデートし、アプリ初のユーザー投稿型コンテンツ「クライシスマッピングレイヤー」機能を実装したバージョン v6.0をリリースした。このアプリは9月1日でリリースから5年を迎え、総ダウンロード数は620万回以上、月額課金を継続しているサポーター会員数は1万5000人以上に達している。
クライシスマッピングレイヤーは、災害時の生活支援情報を地図上に可視化し、ユーザー間で共有するための機能だ。避難所や給水所の位置、トイレの設備、道路の通行状況、災害ごみの収集場所、入浴支援の情報、罹災証明書の申請場所、救援物資の配布地点など、被災者の生活再建に直結する多様な情報を収集・提供する。投稿権限はサポーター会員に限定され、現在地から10km圏内の情報を投稿できる。また、日本語で投稿された情報は英語に、英語で投稿された情報は日本語に自動翻訳される双方向の翻訳システムを備えている。
NERV防災アプリは、2019年のリリースから5年の間に様々な機能を開発し、インフラを増強してきた。毎年9月1日に大きなアップデートを提供し、緊急地震速報の現在地予想、アメダス、積雪情報、台風進路、ウィジェット、噴火速報や噴火警報・予報、降灰予報などの火山情報、天気分布予報、英語対応、雷レイヤーによる準リアルタイム落雷情報、津波観測情報、ライトテーマと18種類の配色パターン・スクリーンリーダー対応を含むアクセシビリティアップデート、Jアラート、河川水位情報、天気図、防災科学技術研究所との相互協力協定による強震モニタレイヤーと揺れ検知通知、雨雲接近通知など、数々の機能強化を続けてきた。
東日本大震災以降、インターネットやソーシャルメディアは新しい情報伝達手段として注目を集めたが、近年ではプラットフォームの変化によって、情報空間が汚染されており、SNSで正しい情報を探し出すことが難しくなっている。また、公的機関が発信する情報についても、データ形式や品質、運用体制等に課題があり、データを入手できたとしても機械的に処理を行うことが難しく、利活用が十分に行えない背景があった。そこで、NERV防災アプリでは、災害や支援に特化したデータフォーマットを作成し、クライシスマッピングによって情報を収集する試みを行うこととした。
ゲヒルンは、今後も防災情報配信のさらなる強化に取り組んでいく方針だ。