大阪発サステナブルファッション実証事業始動
大阪発の「サステナブルファッション・プラットフォーム」構築に向けて、大阪府および賛同企業9社がモデル実証事業を開始した。この取り組みは、衣類における地域共創型サーキュラーエコノミーの実現を目指すものだ。
プロジェクトマネジメントおよび事務局を務めるエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(H2O)と大阪府は、2021年7月より包括連携協定を締結しており、この協定に基づく取り組みの一環として、衣類のサーキュラーエコノミー実現に向けた活動を行っている。
具体的には、H2Oが採択された環境省の「令和6年度使用済衣類の回収システム構築に関するモデル実証事業」に伴い、賛同企業9社が協業し、大阪府下にて再資源化を見越した衣類回収に関するモデル実証事業を実施する。
実証事業では、「オホホ サイクル プロジェクト(oHOHo CYCLE PROJECT)」と名付けられ、”みんな微笑む「すてない」未来へ”をコンセプトに掲げている。大阪・梅田エリアを中心とした大阪府下の各社店舗や商業施設において、共通のプロジェクト名称を掲げ、連携して衣料品の回収を行う。
回収した衣料品は、ファイバーシーディーエム株式会社が保有する国内最大級の選別工場で一元的に選別され、運搬にかかるCO2排出削減に貢献する。選別後は、同社が運営する古着店舗にてリセールを実施するとともに、再製品化を見越したリサイクルへとつなげていく。
また、この取り組みによるCO2排出削減量などの環境価値を、Earth hacks株式会社が提供する「デカボスコア」にて公表する予定だ。
H2Oと大阪府は、今回の環境省のモデル実証事業を踏まえ、更に賛同企業・市町村を募り、2025年4月には大阪発「サステナブルファッション・プラットフォーム」の構築を目標としている。この取り組みを通じて、衣類における効率的かつ効果的で持続可能なサーキュラーシステムの構築を目指していく。