大手金融3社がスマートラウンドに出資、未上場株式のセカンダリープラットフォーム構築へ
スタートアップ支援を手掛ける株式会社スマートラウンドは2024年9月4日、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村ホールディングスから出資を受け、未上場スタートアップ株式のセカンダリー取引を最適化するプラットフォームを共同構築することを発表した。
近年、アメリカではイグジットまでの期間が長期化し、未上場株式の流動性ニーズが高まったことでセカンダリー市場が拡大。日本でも同様のニーズがあるものの、仲介者不在のため取引価格が歪められるなどの課題があった。
スマートラウンドは、みずほ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村ホールディングスと協力し、未上場株式のセカンダリー取引をDXにより効率化。スタートアップの負担を軽減しつつ、仲介者の採算性を向上させるプラットフォームを構築する。
具体的には、スマートラウンドが提供する投資家向けデータ管理プラットフォーム「smartround」の機能を活用。セカンダリー取引に必要な事前承諾や機関決定の手続きを簡略化し、資本政策や株価算定の自動化により取引条件の算出を効率化する。
みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村ホールディングスは、スマートラウンドのミッションに共感し、スタートアップ支援を通じた新たな価値創出を目指す。セカンダリー・プラットフォームの構築により、スタートアップの持続的成長や投資家へのリターン実現、創業者等への流動性提供などの課題解決を図る。
スマートラウンド代表の砂川大氏は、「日本のスタートアップ・エコシステムの構造的問題改善に向け、『スタートアップに使ってもらえる』セカンダリー・プラットフォームの実現を目指す」とコメントしている。