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三菱総合研究所が433職業を分析 AIによる時間創出と仕事再設計の考え方を提示

株式会社三菱総合研究所(代表取締役 社長執行役員:籔田健二)は、職業情報提供サイト(job tag)に掲載された433職業・約7,500タスクを23,581件の作業要素へ分解し、AIによる時間創出余地を示す「再配分可能時間率(Time Reallocation Rate:TRR)」を独自に推定しました。分析結果をもとに、AI活用を単なる効率化にとどめず、生み出した時間を経営上の価値として実現するための「仕事再設計」の考え方を提示しています。

433職業の作業要素とAI機能を対応づけてTRRを推定

本研究は、AIによる仕事への影響を人員削減効果としてではなく、作業時間を再配分する余地として捉えています。

job tagに掲載された職業のうち、タスク情報を持つ全433職業、約7,500タスクを23,581件の作業要素に分解し、国内外864件のAI製品・サービスから整理した70のAI機能と対応づけてTRRを推定しました。TRRは「AIを使わない標準的な実施時間」に対し、「選定したAI機能を使う標準的な実施時間」がどの程度短くなり得るかを示す研究指標です。これを用いることで、時間が生まれる作業、有効なAI機能、AI導入後に人が担う役割までを一体で分析し、具体的なAI導入や仕事再設計に活用します。

産業や職業ごとに異なる時間創出の余地

AIによる時間創出余地は職業や産業によって異なり、同じ職業内でも時間創出への寄与が一部のタスクに集中する傾向が見られました。職業別ではTRRと就業者数を組み合わせることで、就業者規模と1人当たりの時間創出余地の双方から重点領域を把握できます。

産業別では、総再配分可能時間は製造業、卸売業・小売業、医療・福祉などで大きい一方、1人当たりでは金融・保険業や情報通信業などが相対的に多くなりました。企業は自社の職種構成を重ねることで、優先的に導入を検討するAI機能を絞り込めます。一方で現場作業などTRRが低い領域では、現場実証を通じて改善すべき部分と人の関与を残すべき部分の見極めが重要になります。

生み出した時間の経営価値への再配分と産官学の連携

AIによる時間創出にあたっては、新規価値の創出、顧客接点の強化、品質・安全、現場負担の軽減、人材育成など、自社が高めたい価値を定めた上で、どこから時間を生み出すかを逆算することが重要とされています。AI導入後も人が確認や判断を行う機会を設計し、若手の基礎業務が短縮される場合でも学習機会を別の形で確保することが求められます。

また、企業のAI実装を支える接点として、仕事を「職業―タスク―作業要素」で捉える共通のものさしである「職の共通言語」が提案されています。企業の仕事、AI機能、人が担う役割、必要なスキルを同じ作業単位で整理することで、個別企業の試行錯誤を減らし、実証や人材育成を仕事再設計へつなげることを目指します。

今後の研究方針

株式会社三菱総合研究所は今後も、人間のタスクを自律的に代行するAIエージェントなどを含む業務プロセス全体での時間創出の検討を進める予定です。さらに、人手不足などの供給制約下において必要な機能・サービスを維持するための人とAIの役割分担や、必要人材の在り方について研究を深めるとしています。

本記事は株式会社三菱総合研究所の発表をもとに作成されています。

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