現代アートのスタートアップTRiCERA、シリーズBで10億円調達
現代アートのスタートアップ企業、株式会社TRiCERAが、シリーズBラウンドの資金調達を実施し、累計調達額が約10億円に達したことが明らかになった。
TRiCERAは、アジア最大級のグローバルアートマーケットプレイス「TRiCERA ART」を運営する企業だ。2018年11月の設立以降、「創造力に国境なんてない」をビジョンに掲げ、世界各地で生み出される芸術作品を全世界へと届ける仕組みづくりに取り組んできた。
2023年4月には、資産性の高いアートの二次流通サービス「TRiCERA Resale」をローンチ。定量・定性分析に基づいた透明性・客観性の高い市場価格情報の開示により、アートの適正価格での売買と流動性の拡大を促進している。これに伴い、アート投資の分野で事業の成長が加速し、2024年7月には月次流通総額として過去最高の約2億円を記録した。
今回のシリーズBラウンドでは、ニッセイ・キャピタルをはじめとする新規投資家と既存投資家から資金を調達。調達金額は非公開だが、TRiCERAの累計調達額は約10億円に達した。調達資金は、人材採用や海外展開の加速など、さらなる事業の成長性拡大に向けた積極的な投資に充てられる予定だ。
ニッセイ・キャピタルのキャピタリスト、堀田芽ノ世氏は「井口さんのアートに対する熱量・業界解像度の高さを加味したときに、アート業界という巨大でありつつもレガシーな産業に真正面から挑み、勝ちうるポテンシャルのある起業家だと感じ投資させていただきました」とコメント。今後のグローバル展開と新しいエコシステムの形成に期待を寄せている。
TRiCERAの代表取締役、井口泰氏は「ニッセイ・キャピタルをはじめとした投資家の皆様が当社の可能性を信じ、期待を寄せてくださっていることを光栄に感じています」と述べ、今回の調達により、世界への拡大スピードを早め、アート業界の革新を目指す考えを示した。
TRiCERAは、人種や性別、言語や文化を越えて、アートが人々に感動を届けることができると信じ、一人でも多くの人に作品をお届けすることを使命としている。今回の資金調達を機に、その壮大な夢の実現に向けて、さらなる飛躍が期待される。