ファザーリング・ジャパン、男性育休50%超を受け5つの提言と6事業を発表
NPO法人ファザーリング・ジャパンは、男性の育児休業取得率が50%を超えたことを受け、父親支援を通じた社会変革に向けた5つの提言と、今後展開する6つの事業を発表した。同団体は8月3日に開催したフォーラムでの議論を踏まえ、育休が「取れる社会」から「共に育てる社会」への転換を目指すとしている。
男性育休50%の先に見えた課題と追い風
2006年の設立当時に0.57%だった男性の育休取得率は、制度と意識の変化により50%を超える水準となった。しかし、取得率の上昇に伴い、職場の長時間労働や業務の属人化、家庭内における性別役割分担の残存、父親の孤立や両立不安といった課題が生じていると指摘している。
一方で、育休取得状況の開示義務化による人的資本経営の進展や、成育基本法の基本方針に基づく父親支援の広がりといった後押しもあるとしている。
同団体は、国、企業、地域・自治体、家族、個人の各主体に向けて以下の提言を取りまとめた。
- 国へ:「共育て」の実態指標化、中小企業への育休取得状況開示義務の展開、自治体向け父親支援マニュアルの浸透、両親学級の制度化
- 企業へ:職場の属人化解消、イクボスの育成、企業内両親学級や復職後両立支援研修の実施
- 地域・自治体へ:母子保健・子育て支援事業への父親支援の位置づけ、パパコミュニティ形成の後押し、親支援の場への転換
- 家族へ:周囲を巻き込んだチームづくり、キャリアや家事育児に関する対話の習慣化、子どもの声を重視した共育て
- 個人へ:ライフを見据えたキャリア形成、学生時代からのライフプラン検討、周囲による父親支援
全国で展開する6つの事業領域

提言の下支えおよび新たなビジョンの実現に向け、全国で6つの事業領域と17のプロジェクトを展開する方針を明らかにした。
- 父親支援:ファザーリング・スクール、カイザーパパプロジェクト、さんきゅーパパプロジェクト、メインマン・プロジェクト、Stand by Me プロジェクト
- 父親の両立支援:トモイク推進事業、イクボスプロジェクト、トモショクプロジェクト
- 父親支援士(新規):父親支援を担う人材の育成
- 父親の生き方モデル:秘密結社・主夫の友、父親の学校参画プロジェクト、サステナパパ
- 父親目線のこども真ん中社会:次世代パパママプロジェクト、コヂカラ・プロジェクト
- 父親の課題調査・研究・企画:パパパンプアップ、ファザーリング全国フォーラム、調査・研究
代表理事コメントと団体概要

代表理事の池田浩久は、厚生労働省のデータから男性の取得期間の短さや企業の研修実施割合が6.9%にとどまる現状を挙げ、社会全体で子育てを支える共育の視点を広げ、少子化やジェンダーギャップの解消に着実に取り組む必要があるとしている。
- 団体名:NPO法人ファザーリング・ジャパン
- 設立:2006年11月
- 代表理事:池田 浩久
- 所在地:東京都千代田区神田錦町三丁目21番地 ちよだプラットフォームスクウェア1320
- 会員数:関連団体を含め全国に400名程度
- 公式サイト:https://fathering.jp/index.html
本記事はNPO法人ファザーリング・ジャパンの発表をもとに作成されています。
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