セイスイ工業、下水道修繕ギャップ解消へ提言 自治体調査で7割超が先送り経験
排水・汚泥処理の専門企業であるセイスイ工業株式会社は、下水道管路の点検後に生じる「修繕ギャップ」とその解消に向けた方策をまとめた提言レポートを公開しました。仮設水処理プラントのレンタル事業を通じて全国2,650件超の現場を支援してきた知見と、2026年の4月と6月に自治体職員を対象に実施した2つの独自調査をもとに整理されています。2025年1月の埼玉県八潮市における道路陥没事故や2026年の下水道法等の改正を受け、点検後の修繕を実行する体制づくりが求められています。
自治体の7割超が要修繕判定後の未着手や先送りを経験
セイスイ工業が実施した自治体調査によると、点検で「要修繕」と判定されたにもかかわらず、修繕に着手できなかった、または大幅に先送りした経験がある回答者は71.3%に上りました。点検によりリスクを把握できても、実際の修繕へ進められない「修繕ギャップ」が生じている実態が浮き彫りとなっています。
また、点検・予防修繕に必要と考える年間予算の「7割未満」しか確保できていないという回答が53.7%を占めました。修繕の意思決定で時間を要する工程としては「仮設水処理(バイパス等)の工法・業者の検討」が43.5%で最多となり、「下水を止められない・迂回できない」問題を経験した職員の34.1%が「自前のリソースだけでは限界」と回答しています。

修繕の実行を阻む3つのボトルネック


調査結果から、点検で見つかったリスクを修繕につなげる過程には3つのボトルネックが存在すると整理されています。


1つ目は、限られた予算や人員のなかで優先順位を判断する共通基準の不足です。2つ目は、工事中に下水をどのように流して処理するかという排水処理計画が、修繕工法の検討と切り離されている点です。3つ目として、点検から設計、予算化、発注、施工までを自治体単独のリソースだけで担うことの限界が挙げられています。
これらの課題に対し、セイスイ工業は下水道管理に求められる力を「点検する力」から「修繕を実行する力」へ広げるための4つの取り組みを提言しています。

- 「修繕ギャップ」を可視化し、優先順位の共通基準をつくる
要修繕判定件数や未着手件数、先送り期間、緊急度、社会への影響、必要予算などを一元的に把握し、進捗を可視化することや、優先箇所の判断軸を整えることを挙げています。
- 仮設水処理の検討を「工事ごとのゼロスタート」にしない
想定排水量や水質、設置場所、概算費用、対応可能事業者などを修繕計画の段階から整理し、修繕工法と排水処理計画をセットで検討することを提案しています。
- 官民・広域連携を前提に、役割分担を平時から決める
他自治体や都道府県、施工・設計事業者、仮設水処理事業者などと、どの段階で誰に何を依頼するかを平時から整理し、実行段階での停滞を防ぎます。
- 外部パートナーを選ぶ「共通のものさし」を持つ
2026年4月調査では、外部委託先の選定基準として「仮設水処理プラントの処理能力・スペック」(49.0%)、「緊急時にも迅速に対応できる体制」(40.4%)、「工事期間中の運転管理まで一括対応」(35.6%)が上位となりました。価格だけでなく処理能力や緊急対応力、実績などを含めた選定基準を平時から持つことを提言しています。
会社概要
- 会社名:セイスイ工業株式会社
- 設立:1974年4月
- 代表取締役:井本 謙一
- 所在地:千葉県千葉市若葉区上泉町424-18 ちばリサーチパーク内
- 事業内容:排水、汚泥処理のプランニング/排水、汚泥処理プラントのレンタル/デカンタ型遠心分離機のレンタル/各種水処理機器のレンタル/【NETIS】土木泥水再利用システム(震災対応)/【NETIS】汚染土壌分級システム(震災対応)/株式会社IHI ビジネスパートナー
- URL:https://seisui-kk.com
本記事はセイスイ工業株式会社の発表をもとに作成されています。
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