ふるさと納税手数料巡る各社対応、自治体の75.5%が否定的評価 FTRI調査
株式会社ふるさと納税総合研究所(FTRI)は、総務省による「ふるさと納税ポータルサイト手数料の引下げ要請」とそれに対するポータルサイト運営事業者各社の回答について、地方自治体を対象に実施したアンケート調査の結果を発表した。2026年9月14日(月)から9月17日(木)にかけて359自治体・47都道府県から集まった有効回答を集計したところ、総務省の要請自体には65.7%が肯定的な評価を示した一方、事業者の回答内容に対しては75.5%が否定的に評価している実態が明らかになった。

要請には肯定的も各社回答には75.5%が否定的


総務省が2026年9月11日に公表した手数料引下げ要請への各社回答を受け、要請自体に対して「非常に評価する」「ある程度評価する」と回答した自治体は合計236自治体(65.7%)となった。これに対し、運営事業者全体の回答内容については「あまり評価しない」「全く評価しない」の合計が271自治体(75.5%)を占めた。

各社の対応を評価する上で最も重視された点(複数回答)は、「実際に手数料を引き下げた、または引き下げる予定であるか」が274自治体(76.3%)で最多となり、「引下げ対象となる寄附・プランの範囲」が118自治体(32.9%)、「引下げ幅」が116自治体(32.3%)、「各社の回答における説明の納得感」が99自治体(27.6%)と続いた。
利用自治体ベースでの主要4サイトへの肯定的評価は、ふるさとチョイス14.2%、楽天ふるさと納税11.7%、さとふる11.7%、ふるなび18.4%にとどまり、全サイトで否定的評価(46.8~57.9%)が上回った。なお、「どちらともいえない」は21.7~33.7%となっている。
妥当と考える手数料率は3~7%未満が過半数
一般的なポータルサイトサービスで妥当と考える手数料率については、「5%以上7%未満」が122自治体(34.0%)、「3%以上5%未満」が82自治体(22.8%)となり、合わせて3~7%未満が204自治体(56.8%)となった。一方で「サービス内容によるため一律には判断できない」が91自治体(25.3%)、「わからない」が9自治体(2.5%)だった。自治体が自ら集客し、ポータルサイトが主に寄附受付・決済・データ管理等を担う独自集客の場合は、199自治体(55.4%)が3%未満を妥当と回答した。
サービスごとの費用内訳の開示に関しては、「非常に必要だと思う」115自治体(32.0%)と「ある程度必要だと思う」164自治体(45.7%)を合わせた279自治体(77.7%)が必要と回答した。
国への上限設定要望と今後の契約見直し方針
国に求める追加対応(複数回答)では、「手数料率の上限を設定する」が274自治体(76.3%)で最多となった。次いで「費用内訳の開示」が100自治体(27.9%)、「サービス内容ごとの料金の明確化」が90自治体(25.1%)、「比較できる統一的な料金表示」が82自治体(22.8%)だった。
今後の契約・運用方針(複数回答)としては、「低手数料のポータルサイト・プランを検討したい」が125自治体(34.8%)、「現在利用しているポータルサイトに手数料引下げを求めたい」が121自治体(33.7%)、「ポータルサイトごとの費用対効果を改めて検証したい」が109自治体(30.4%)となった。
自由記述では、実質的な手数料引下げや国による上限設定・ルール化を求める声、費用内訳の開示を望む意見のほか、独自集客の実効性への懸念や小規模自治体の交渉力格差、民間サービスの利便性評価とサービス低下への懸念など幅広い意見が寄せられた。
調査概要
- 調査名称:「ふるさと納税ポータルサイト手数料の引下げ要請」に対する各社対応についての自治体アンケート
- 調査主体:株式会社ふるさと納税総合研究所(FTRI)
- 調査対象:ふるさと納税業務に関わる全国の地方自治体(1741自治体)
- 調査方法:Googleフォームによるアンケート調査
- 集計対象期間:2026年9月14日(月)~9月17日(木)
- 有効回答数:受領364件のうち重複回答5件を除外した359自治体(47都道府県)
本記事は株式会社ふるさと納税総合研究所(FTRI)の発表資料および総務省公表資料をもとに作成。
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