西日本看護医療大学とテムザック、小児患者型ロボット活用の看護教育共同研究を開始
西日本看護医療大学と株式会社テムザックは、テムザックが開発・販売する小児患者型シミュレーターロボット「Pedia_Roid」を活用した小児看護教育に関する共同研究を開始した。小児医療現場において看護学生が実際の患児と接して看護ケアを学ぶ機会が減っている課題に対応し、AIとロボット技術を組み合わせた新たな教育モデルの構築を目指す。

実習機会の確保が課題となる小児看護分野
小児看護では、子どもの発達段階に応じて治療や検査の説明を行い、意思を尊重しながら治療に参加できるよう支援することが求められる。そのためには細かな心身の変化を観察して柔軟に対応する実践力が不可欠となるが、近年は小児病棟の減少や入院の短期化により、実習での学習機会確保が困難になっている。また、実際の患者への安全面や心理的負担を考慮すると現場での反復練習も容易ではないため、安全な環境でリアルな反応を想定した訓練ができるシミュレーション教育の導入が期待されている。
身体API技術とロボットを組み合わせた共同研究
共同研究では、AIとロボットの身体をつなぐインターフェースである身体APIのアプローチを取り入れる。身体APIは、AIからロボットの身体への要求を伝えるだけでなく、ロボットの姿勢や動きなどの状態をAIに返し、AIがその情報を受け取って身体の状態を踏まえた次の反応や動作を判断する仕組みとなっている。
本研究ではこの仕組みをPedia_Roidに応用し、看護師や看護学生の声掛けや接し方、対応に応じて患者ロボットの状態や反応が変化する仕組みを開発・検証する。開発したロボットを実際の看護教育現場に導入してシミュレーション教育を実施し、学生および教員による評価を通して教材としての有用性や教育現場への導入の可能性を探る。
小児患者型シミュレーターロボット「Pedia_Roid」の機能
Pedia_Roidは、主に小児歯科治療や救命救急のトレーニングに活用されてきた小児患者型シミュレーターロボットである。手足、眼球・瞳孔、呼吸、脈拍、顔色などの動きや変化に加え、心音・呼吸音、痙攣、喘鳴、陥没呼吸など、小児患者にみられる身体反応を再現できる。
AIとPedia_Roidを組み合わせることで、会話によるコミュニケーションだけでなく、小児患者の反応を見て考え、次の対応を選択する一連の看護プロセスの学習が可能となる。


今後の展望と両法人の概要
両者は共同研究を通じて看護教育における小児患者型ロボットの有効性を検証し、教育現場のニーズを反映した機能開発を進める。将来的には小児患者の看護ケア技術習得を支援するフィジカルAIロボットとして発展させ、全国の看護教育機関で活用される教育ツールとなることを目指す。
- 学校法人創心会 西日本看護医療大学
- 学長:橋爪 誠(はしづめ まこと)
- 所在地:〒802-0054 福岡県北九州市小倉北区東城野町1番2号
- 公式サイト:https://www.nnmc.ac.jp/
- 概要:令和8年4月開校の新設看護系大学。最先端機器を備えたシミュレーションセンターを設置している。
- 株式会社テムザック
- 代表取締役社長:川久保 勇次(かわくぼ ゆうじ)
- 本店所在地:〒602-8482 京都市上京区浄福寺通上立売上る大黒町689番地1
- 公式サイト:https://www.tmsuk.co.jp
- 概要:医療、建築、パーソナルモビリティ、災害レスキューなどの実用ロボットWORKROIDを開発するサービスロボットメーカー。
本記事は西日本看護医療大学および株式会社テムザックの発表をもとに作成されています。
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