ヴォクセラがシリーズAで資金調達 累計調達額は約21億円に
映像AIを活用した介護オペレーション自動化プラットフォーム「Vケア」を提供するVoxela, Inc.は、シリーズA優先株式の発行による資金調達を完了しました。これにより、同社の設立以来の累計調達額は約21億円(約1,320万米ドル)に達しました。調達した資金は、AI・プロダクト開発を中心とした採用の強化や間接業務を自動化するAI機能の開発・拡充のほか、日本国内での導入拡大と北米市場の立ち上げに充てられます。
日米・香港の投資家が参画し累計調達額は約21億円に
今回の資金調達ラウンドはデライト・ベンチャーズをリードインベスターとして実施されました。新規投資家としてSOMPO Growth Partners株式会社、Happiness Capital(香港)、Blue Heron Ventures, Inc.(米国)が参画したほか、既存投資家であるArchetype Ventures Inc.とALL STAR SAAS FUNDも継続して出資を行っています。なお、本ラウンドにおける個別の調達額および企業評価額は非公開とされています。
介護現場の間接業務を自動化する「Vケア」の特徴
厚生労働省が公表した推計(2024年)によると、2040年度に必要な介護職員は約272万人とされ、2022年度実績から約57万人の増員が必要と見込まれています。見守りセンサーの導入が進む一方で、記録や報告、管理などの間接業務が労働時間の約半分を占めている現状があります(同社が導入先施設の職員へ実施したヒアリングによる)。
「Vケア(VCare)」は、ネットワークカメラの映像をAIで解析し、検知後の記録・報告業務を自動化するプラットフォームです。主な機能は以下の通りです。
- AI自動事故報告書:事故発生から約30秒でAIが映像を解析し、数分後に下書きを作成。スタッフは確認と補足のみを行い、管理業務の負担も軽減
- インシデント分析:蓄積された記録から事故が発生しやすい居室や時間帯の全体像を自動集計して可視化
- カメラチェックイン:居室に入らずに映像で夜間巡視を実施し、変化があった場合のみ駆けつけ対応
このほか、起床・離床・在室の検知や日々のケアログの自動作成機能などを備えています。
導入先施設における業務削減と安全性向上の実績
「Vケア」は特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、リハビリテーション病院などで導入されています。導入先にはアゼリーグループ 社会福祉法人江寿会、医療法人珪山会 鵜飼リハビリテーション病院、株式会社アライブメディケアなどが含まれるほか、米国カリフォルニア州の高齢者介護ホームでも運用されています。
導入先での実測・ヒアリングおよび同社試算による効果は以下の通りです。
- 事故報告書の作成時間:1件あたり約1時間から数分へ短縮(導入先施設へのヒアリングに基づく申告値)
- 事故対応にかかる時間:年間約2,500時間の削減(同一法人7ホーム・有料老人ホーム/1ホームの実運用データをもとにした試算値)
- 夜勤スタッフの訪室時間:夜勤1回あたり平均44分(1か月で約22時間相当)の削減(リハビリテーション病院・夜勤帯5日間の実測をもとに算出)
- 転倒件数の推移(月平均):2023年度 6.4件から2024年度 4.8件、2025年度 3.8件へと40.6%減少(リハビリテーション病院導入フロア・各年度4〜8月の平均値。転倒件数の変化は複数要因によるもの)
また、同一の7ホームのスタッフ143名を対象としたアンケート(2025年12月10日〜31日実施)では、90.2%(n=143)が「心理的な負担が軽くなった」(「少し改善」〜「大きく改善」の合計)と回答し、45.8%(n=143)が「1日あたりご入居者様と関わる時間が30分以上増えた」と回答しています(回答者の主観に基づく)。




プライバシーへの配慮として、同社は外部基準による認証や評価を取得しています。公益社団法人かながわ福祉サービス振興会の「介護・生活支援ロボット認証」を取得している(2026年4月)ほか、コンプライアンス監査プラットフォーム Scrut による継続的モニタリングのもと、米国HIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)のコンプライアンス評価を完了しています(2026年3月17日)。

Voxela, Inc. Co-founder & CEOの遠藤雄太氏は、調達資金について「現場の負担を減らし、そこで生まれた時間をご利用者様へ戻すために使います」と述べています。
会社概要
- 会社名:Voxela, Inc.(日本法人:株式会社ヴォクセラ・ジャパン)
- 所在地:米国カリフォルニア州フリーモント/日本法人:東京都渋谷区
- 代表者:Co-founder & CEO 遠藤雄太(日本法人代表:吉田雄輔)
- 設立:2022年2月
- 従業員数:17名
- 事業内容:映像AIによる介護オペレーション自動化プラットフォーム「Vケア(VCare)」の開発・提供
- URL:https://www.voxela.ai/ja
本記事はVoxela, Inc.の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



