変形性膝関節症の幹細胞併用療法は痛みの強さで効果に差 1,914例の研究発表
医療法人社団活寿会ひざ関節症クリニック所属の医師である花井洋人氏は、2026年8月27日(木)〜29日(土)に札幌コンベンションセンターで開催された日本スポーツ整形外科学会2026(JSOA2026)にて臨床研究のポスター発表を行いました。 本研究は、国内14施設における症候性の変形性膝関節症患者1,914例のリアルワールドデータを解析したものです。 解析の結果、間葉系幹細胞(間葉系間質細胞)療法の併用による痛みの改善効果は、治療前の痛みの強さに関連していることが明らかになりました。
間葉系幹細胞併用による上乗せ効果の要因を検証
変形性膝関節症に対するバイオセラピー治療として、PFC-FD™注射(血液由来成分)に間葉系幹細胞(間葉系間質細胞)療法を併用する手法が選択肢の一つとなっています。しかし、併用による上乗せ効果がどのような患者で大きく得られるのかについては明らかになっていませんでした。
そこで、幹細胞併用の治療効果を左右する要因を特定するため、「初期疼痛強度は変形性膝関節症に対するバイオセラピーの治療差を規定する―間葉系間質細胞併用有無比較による1,914例多施設研究―」と題した研究が実施されました。
本研究の対象および評価方法は以下の通りです。
- 対象:国内14施設(2022年7月〜2025年3月)における、症候性の変形性膝関節症患者(KL分類2〜4)1,914例
- 治療群:PFC-FD™を3回投与する群(PF3群、1,018例)と、PFC-FD™3回投与に加えて間葉系幹細胞(間葉系間質細胞)療法を併用する群(PF3A群、896例)
- 評価方法:治療前と治療後(最終投与から3か月後)の痛みの強さ(VAS:0〜100点)を比較し、そのスコア変化量(ΔVAS)を評価。年齢・性別・BMI・KL分類・治療前の痛みの強さ(軽度:VAS50点未満/重度:VAS50点以上)が上乗せ効果に与える影響を多変量解析(交互作用解析)で検証
治療前の痛みが強い患者で上乗せ効果が拡大

解析の結果、幹細胞併用群(PF3A群)はPFC-FD™単独群(PF3群)と比較して、全体で平均+5.9点、痛みの改善が大きいことが確認されました(95%信頼区間 +2.3〜+9.4、p<0.001)。
さらに要因別の解析を行ったところ、治療前の痛みが強い患者(VAS50点以上)では、痛みが軽い患者と比べて幹細胞併用による上乗せ効果(VAS改善)が平均+8.5点大きいことが示されました(95%信頼区間 +4.3〜+12.7、p<0.001)。
一方で、年齢やレントゲンで評価する膝の変形の重症度(KL分類)による上乗せ効果の違いは、統計学的に有意ではありませんでした。このことから、幹細胞併用療法の恩恵を受けやすいかどうかは、レントゲン上の変形の程度よりも、患者自身が感じている痛みの強さに強く関係している可能性が示唆されています。

医療法人社団活寿会ひざ関節症クリニックは、尾辻 正樹氏が理事長を務め、変形性膝関節症をはじめとする膝の痛みに対する再生医療治療を提供する専門クリニックです。
- 会社名:医療法人社団 活寿会 ひざ関節症クリニック
- 会社所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-4-11 宝ビル9F
- 理事長:尾辻 正樹
- 電話番号(代表):03-6705-8994
- サイトURL:https://www.knee-joint.net/
- 事業内容:ひざ痛専門の再生医療クリニック(自由診療)
- 設立:2015年3月
本記事は医療法人社団 活寿会 ひざ関節症クリニックの発表をもとに作成されています。
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