象印のエアーポットと製造装置が国立科学博物館の未来技術遺産に登録
象印マホービン株式会社とグループ会社の象印ファクトリー・ジャパン株式会社は、国立科学博物館が選定する2026年度「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に2件の資料が登録されたと発表しました。
登録されたのは、押すだけポット「中せんなし『みェ~る』」 AAB型と、ガラス製魔法瓶用の真空二重瓶製造装置の計2件です。いずれも日本の生活文化や魔法瓶産業の発展に貢献した点が評価されました。
押すだけポット「中せんなし『みェ~る』」 AAB型
1987年に象印マホービン株式会社が製作した本製品は、給排水の際に中栓を着脱する手間をなくしたガラス製エアーポットです。
従来のエアーポットは断熱と注水の役割を兼ねた中栓を着脱する必要がありましたが、本製品では断熱部分をフタ側に固定し、お湯を汲み上げるパイプを前方に配置する構造を採用しました。この構造は業界全体に広がり、現在のステンレス製魔法瓶にも受け継がれ、今日のエアーポット文化を創出した製品として評価されました。
登録された製造装置は、ガラス製魔法瓶の「真空二重瓶(中瓶)」を製造する設備で、絞り瓶製造ラインと両口瓶製造ラインの2つで構成されています。絞り瓶製造ラインは1965年に日本硝子商事株式会社(現 ニプロ株式会社)が、両口瓶製造ラインは1983年に株式会社ニッショー(現 ニプロ株式会社)が製作しました。
昭和の高度経済成長期におけるガラス製魔法瓶の大量生産を可能にし、全国の家庭への普及を支えたほか、1983年には水量表示窓付きエアーポットの登場に対応したラインも構築されました。熟練技術者によるメンテナンスにより当時の設計精度を現在も維持し、高品質なガラス製品を量産し続けている設備として評価されています。所有者は象印ファクトリー・ジャパン株式会社(象印マホービン株式会社)です。
重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)について


独立行政法人国立科学博物館は、日本の科学技術や産業技術の発展を示す資料や、国民生活、経済、社会、学術、文化に影響を与えた科学技術史資料の保存と活用に向けた調査・研究を行っています。その中で、科学技術の発達上重要な成果を示し次世代に継承する意義を持つものや、国民生活等に顕著な影響を与えた資料を選定し、「重要科学技術史資料登録台帳」に登録しています。
- 国立科学博物館 産業技術史資料情報センター:https://sts.kahaku.go.jp/
象印ファクトリー・ジャパン株式会社の概要
大阪府大東市に本社を置く象印ファクトリー・ジャパン株式会社(代表取締役社長:臼田 栄一)は、象印マホービングループのマザーファクトリーとして製品製造を担っています。
- 会社名:象印ファクトリー・ジャパン株式会社
- 本社所在地:大阪府大東市中垣内1丁目2番1号
- 代表者:代表取締役社長 臼田 栄一
- 設立:1967年
- 資本金:8,000万円
- 事業内容:象印マホービングループのマザーファクトリーとして、象印マホービンが企画・開発する炊飯ジャーや電気ポット、ガラスまほうびんなどの製造を担当。象印ブランドを通じてグローバルに提供している。
- ホームページ:https://www.zfj.co.jp/
本記事は象印マホービン株式会社および象印ファクトリー・ジャパン株式会社の発表をもとに作成されています。
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