博報堂とBraze、購買意識の変動調査を実施 「シンクロナイズ」の実証実験へ
株式会社博報堂とBraze株式会社が推進する共同研究プロジェクト「カウテックプロジェクト」は、同一の生活者3,590名を対象に時期をずらして計3回、購買意識の変動を追跡した大規模調査を実施しました。分析の結果、同じ生活者かつ同じ業態の利用であっても、購買時に重視するポイントはその時々で入れ替わることが明らかになりました。プロジェクトではこの結果を受け、対象者の特定だけでなくタイミングを捉えてメッセージを届ける「シンクロナイズ」の検証に向けた共同実証実験を開始します。
企業の案内が欲しいタイミングで届く生活者は約2割


スマートフォンやPCを使用している際に企業から届く案内やクーポン、広告についての評価を調べたところ、「受け取りやすい方法で届くことが多い」と感じている人は45.5%でした。一方で、「自分向きのものが届くことが多い」は26.9%、「欲しいタイミングで届くことが多い」は21.5%にとどまりました。企業から生活者への届け方の整備が進む一方で、いつ何を届けるかという点には改善の余地がある状況が示されています。
購買時の重視項目は同じ人でも時期によって変化

調査では、利用先を1つの業態に限定している生活者であっても、購買時の重視点が変化する傾向が確認されました。例えば、ファッションの購入先を「ファストファッションのみ」としている利用者が最も重視する項目について3回の変化を追跡したところ、「コスパのよさ」で31.1%、「着心地の良さ」で33.3%、「丈夫さや長持ちする」で35.1%の生活者が、回によって重視の有無を切り替える「重視点スイッチ」を起こしていました。

また、1人の生活者が3回の調査を通じて評価を切り替えた項目数は、平均でファッションが6.4項目、外食・テイクアウトが6.9項目、食品・日用品が6.5項目でした。全カテゴリで「5〜8項目スイッチした人」が約4割と最も多く、1項目もスイッチしなかった人は1割未満にとどまり、9割以上の生活者で重視点の切り替えが発生していました。

味やコスパは一貫重視、見た目や利便性は状況で変動

購買時の重視点には、一貫して重視されやすい項目と、タイミングによって評価が入れ替わりやすい項目の2つの性質があることが判明しました。3回すべてで重視すると回答した「常時重視率」は、外食・テイクアウトの「料理の味がおいしい」で74.3%、ファッションの「着心地の良さ」で67.0%、食品・日用品の「コスパのよさ」で62.2%となり、各カテゴリで約6割から7割の生活者が常に重視していました。

一方で、重視するかどうかが回によって入れ替わる割合を示す「重視点スイッチ率」では、外食・テイクアウトの「量や形状的にどこでも快適に食べられる」が45.9%、食品・日用品の「デザインや色・見た目の良さ」が43.0%、ファッションの「サイズ展開の豊富さ」が39.8%となりました。食品・日用品の「デザインや色・見た目の良さ」は常時重視率が26.0%であるものの、3回のうち一度でも重視すると答えた人を含めると69.0%にのぼり、状況の変化を捉えて訴求することで届く対象が広がる可能性を示しています。
カウテックプロジェクトでは、生活者を属性や過去の購入履歴で固定化するパーソナライズにとどまらず、状況や心理状態の「今」に合わせる「シンクロナイズ」への転換を提言しています。
博報堂のシンクタンク「博報堂買物研究所」の知見と、Brazeが提供するリアルタイムな顧客エンゲージメント基盤を組み合わせ、共同実証実験(PoC)を開始します。Brazeのストリーミングデータ処理やAIによるリアルタイム判定を活用し、アプリ内の行動シグナルから生活者の状況を捉え、ポップアップやクーポン、レコメンド表示をその瞬間に最適化する仕組みを検証する予定です。
調査概要
- 調査手法:インターネット調査(同一対象者へ時期をずらして計3回実施)
- 調査地域:全国
- 対象者条件:15〜69歳の男女
- サンプルサイズ:3回目まで回答完了者 3,590名(性別×年代×エリアの人口構成比に準拠して回収)/各カテゴリ分析対象は普段利用者(ファッション:2,891/外食:3,027/食品・日用品:3,460)※同居家族モニター属性とアンケート回答(1~3回)が一致した人のみ
- 調査ボリューム:各回20問
- 調査時期:2026年3月6日(金)~3月17日(火)
- 調査主体:博報堂・Braze
- 調査実施機関:株式会社インテージ
本記事は株式会社博報堂およびBraze株式会社の発表をもとに作成しました。
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