人事労務システム導入企業の約9割で手作業が残存 ゾーホージャパンが実態調査
神奈川県横浜市に本社を置くゾーホージャパン株式会社は、日本の人事・労務業務に関与するビジネスパーソン527名を対象に実施した「人事・労務業務のデジタル化に関する実態調査 2026」の結果をまとめました。
調査によると、人事・労務システムを導入している業務があるにもかかわらず、89.4%の企業で手作業やExcel・スプレッドシートによる対応が一部残っている実態が明らかになりました。また、事前整理を行わずにシステム導入を進めた企業では、運用体制やデータ連携に関する検討不足を振り返る声が多く挙がっています。
事前整理なしの導入では運用体制やデータ連携に課題


人事・労務業務のシステム化にあたり、勤務先が最初に検討・整理した事項として「特に事前整理は行わず、システム・ツールの導入から着手した」と回答した人は10.8%でした。


この該当者57名に対し、より早い段階で検討・整理しておくべきだった事項を尋ねたところ、「導入後の運用体制や責任者」が24.6%で最多となりました。次いで「既存システムとのデータ連携方法」が22.8%、「業務範囲・業務フローや役割分担」が21.1%と続いています。

人事・労務システムの導入や運用において生じた課題では、「システム間のデータ連携が不十分だった」が22.2%で最も多い結果となりました。次いで「導入後の改善・見直しが進んでいない」が17.3%、「人事データの項目・形式・品質を十分に整備できていなかった」が16.3%となっています。
「システム間のデータ連携が不十分だった」と回答した117名に生じている影響を聞いたところ、「人事データを十分に活用できていない」が33.3%に上りました。さらに、「システム間で連携されず、同じ情報を複数のシステム・ファイルに二重入力している(重複入力)」および「システムの利用範囲を拡大できていない」がそれぞれ30.8%、「必要な情報の確認・集計に時間がかかる」が29.9%と上位に並びました。
約9割で手作業が残存 最多は人事評価の集計
人事・労務システムを導入している業務のうち、現在も手作業やExcel・スプレッドシートによる対応が一部残っている業務があるか尋ねたところ、回答者527名中471名にあたる89.4%が該当する業務を1つ以上選択しました。一方で「手作業やExcel・スプレッドシートによる運用は残っていない」は4.2%、「わからない」は6.5%にとどまっています。
手作業などが残っている具体的な業務としては、「人事評価の集計」が35.1%で最も多く、次いで「入退社・異動手続き」が33.0%、「各種申請・承認」が29.4%、「採用候補者の管理」が29.2%、「教育・研修の受講・履歴管理」が25.0%となりました。
社会保険労務士法人スマイングの代表社員・特定社会保険労務士である成澤 紀美 氏は、人事DXを進める上でシステム導入だけでなく業務フローやデータ連携、運用体制の検討が必要であるとし、今後の人事領域でのAI活用においてもデータや業務プロセス、管理体制を先んじて整えることが重要になると指摘しています。
調査概要
- 調査名:人事・労務業務のデジタル化に関する実態調査 2026
- 調査期間:2026年8月上旬
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:勤務先で人事・労務・総務業務に関与し、人事データの管理状況および人事・労務システムの運用状況を把握している人。かつ人事・労務業務のいずれかをシステム化している、従業員31〜300名規模の企業に勤務する社員
- 有効回答数:527名
- 調査主体:ゾーホージャパン株式会社
本記事はゾーホージャパン株式会社の発表をもとに作成しています。
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