東京大学の農場でトマト50種を育て、科学的に分析した『美しいトマトの科学図鑑』

株式会社創元社は2024年7月9日、『美しいトマトの科学図鑑』を刊行した。本書は、東京大学農学部准教授の矢守航氏が、東大の農場でトマト50種を育て、見た目や味などを科学的に分析した内容をまとめたものだ。

世界には1万種以上のトマトがあり、日本でも300種以上が品種登録されている。本書ではその中から50種を厳選し、大きさ、形、うま味、季節と味の関係などを詳細に分析。深度合成写真で撮影された美しいトマトの写真とともに、個性豊かなトマトの特徴を紹介している。

掲載されているトマトは、昭和初期に出回っていた「世界一トマト」、洋ナシのような形の「イエローペア」、黒くて存在感抜群の「ブルービューティートマト」など多岐にわたる。

著者の矢守航氏は植物学者で、「フィールドとラボをつなぐ植物科学」をテーマに光合成の仕組みを解明し、食料難に立ち向かう研究を行っている。共著者の矢守那海子氏は森林微生物生態学が専門で、松島依子氏はフリーライターとして活動中だ。

『美しいトマトの科学図鑑』は、A5判変型、160頁、定価1,980円(税込)。トマト好きはもちろん、植物や食べ物に興味がある人におすすめの一冊となっている。