XNOVAがNEDO事業に採択 電動工具操作AI基盤モデルTool-VLAを開発へ
フィジカルAI・ロボティクスのスタートアップである株式会社XNOVAは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボット基盤モデルの研究開発(GENIAC)(補助)」に採択された。同社は代表機関として、電動工具の操作に特化したAI基盤モデル「Tool-VLA(ツール・ブイエルエー)」の研究開発を開始する。研究開発期間は、2026年度から2027年度にかけての約1年間となる。

開発の背景とTool-VLAの概要
建設業では技能労働者の高齢化と入職者の減少に伴い、担い手不足が深刻化している。巡回・監視や搬送の分野でロボット導入が進む一方、ビス留め・下穴あけ・締付けなどの電動工具を用いた施工作業は、工具の把持や姿勢制御、材料・環境ごとの反力対応といった高度な身体的スキルを要するため、人の手に委ねられている状況がある。
XNOVAが開発する「Tool-VLA」は、ロボットが工具作業を行うための共通基盤となるVLA(Vision-Language-Action)基盤モデルである。AIが実世界を認識・判断し、機体を制御するフィジカルAIの中核として、ヒューマノイドロボットや四足歩行ロボットなど多様な機体に電動工具の操作能力を与えることを目指す。同社が確認した範囲において、電動工具そのものの操作を対象とするVLA基盤モデルとして世界でも先駆的な取り組みとしている。
研究開発の体制と対象作業
本事業は経済産業省とNEDOが国内の生成AI開発力強化と社会実装促進を目的に実施する「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の一環として行われる。研究開発の概要は以下の通りである。
- 事業名:ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボット基盤モデルの研究開発(GENIAC)(補助)
- テーマ:電動工具操作AI基盤モデル「Tool-VLA」の研究開発
- 期間:交付決定日から約1年間(2026年度〜2027年度にかけて実施)
- 体制:代表機関 株式会社XNOVA、技術協力 Hilti(工具技術および施工ワークフローの専門知見による支援)、実証協力 大手建設会社等
- 対象作業:ビス留め、下穴あけ、締付け等
多様なロボットへの展開計画
Tool-VLAの開発では、まず双腕ロボットによる工具操作で基盤モデルを確立し、その後に現場巡回用の四足歩行ロボットへの搭載を進める。これにより、巡回・点検にとどまっていた現場ロボットを作業実行ロボットへと機能拡張させる方針だ。将来的には、ヒューマノイドロボットを含む多様な機体への展開も見据えている。
株式会社XNOVA代表取締役の八鳥孝志は、電動工具の操作をAIとロボットが担うことで現場の自動化が見回る段階からつくる段階へ進むとし、実際の現場で使えるものを開発していく姿勢を示している。
株式会社XNOVAについて
京都大学出身者により2021年に創業された同社は、建設現場向け自律巡回・点検ロボットのRaaS提供を中核に、現場で働くAIロボットの社会実装に取り組んでいる。
- 所在地:京都市
- 代表取締役:八鳥孝志
- HP:https://www.xnova.jp
- NEDO採択結果公表ページ(2026年9月9日):https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100434.html
本記事は株式会社XNOVAの発表をもとに作成。
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