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すり傷に消毒液使う人が6割超 湿潤療法の認知は3割未満 アイシークリニック調査

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニックは、全国の20〜60代の男女300名を対象に実施した「すり傷・切り傷の応急処置に関する実態調査」の結果を公表しました。調査によると、62.3%の人が傷口に消毒液を使用している一方、医学的に推奨される「湿潤療法」の認知度は28.7%にとどまりました。また、傷跡が残った経験者の73.4%が消毒液を使用していた実態も明らかになっています。

すり傷や切り傷を負った際の最初の処置について尋ねたところ、62.3%が「消毒液で消毒する」と回答し、「水道水で洗い流す」を選択した人は4人に1人程度にとどまりました。処置後の保護方法についても「ガーゼや通常の絆創膏で乾かす」が58.7%を占め、キズパワーパッドなどの湿潤療法用製品を使用している人は約2割でした。

さらに、「湿潤療法(モイストヒーリング)」という言葉を知っている人は28.7%にとどまり、実際に実践している人は15.3%でした。一方で、湿潤療法を知っている人の87.2%は「傷の治りが早くなった」と効果を実感していると回答しています。

消毒液の弊害は64.0%が知らず 傷跡との関連も浮き彫りに

過去に傷跡が残ってしまった経験がある人のうち、73.4%が受傷時に「消毒液を使用していた」と回答しました。

また、「消毒液は傷を治す細胞も殺してしまうため、傷口には使わないほうがよい」という情報を知っていたか尋ねたところ、64.0%が「知らなかった」と答えました。医療現場では湿潤環境を保つ治療が標準的となっているものの、一般家庭では消毒して乾かす旧来の処置法が根強く残っている実態が示されています。

専門医が指摘する正しい傷の手当てと受診の目安

アイシークリニックの髙桑康太医師は、すり傷や切り傷の処置において重要なのは「消毒しない・乾かさない」ことであると述べています。消毒液は細菌だけでなく組織修復に必要な線維芽細胞や上皮細胞も傷つけ、傷口の乾燥によって生じるかさぶたは細胞の移動を妨げて傷跡を残りやすくするためです。

正しい応急処置として、まず流水(水道水)で5分以上しっかり洗い流して汚れを除去し、湿潤療法用の創傷被覆材で覆って浸出液による湿潤環境を維持することが推奨されています。ただし、傷が深い場合や2cm以上ある場合、出血が10分以上止まらない場合、砂などの異物が残っている場合、動物に咬まれた場合などは、速やかに医療機関を受診する必要があるとしています。

調査概要

  • 調査対象:全国の20〜60代で、過去1年以内にすり傷または切り傷を負った経験のある男女
  • 調査期間:2026年8月17日〜8月26日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象人数:300名

本記事は医療法人社団鉄結会(アイシークリニック)の発表をもとに作成

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