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順天堂とケアネット、臨床支援AI開発に向けた共同研究講座を開設

学校法人順天堂と株式会社ケアネットは、AIエージェントを活用した新しい臨床支援の仕組みを開発する共同研究を行うことに合意し、順天堂大学大学院医学研究科 AIインキュベーションファームに「次世代医療AI・臨床知共創講座」を2026年7月1日に開設しました。国内最大級の臨床データと長年の医療情報基盤の知見を融合し、実臨床で活用可能なAI医療基盤の実装を目指します。研究期間は2026年7月~2031年6月までの5年間です。

講座開設の背景と目的

近年、高齢化による患者背景の多様化や多剤併用の広がりにより、医療従事者が確認・判断すべき情報は複雑化しています。一方で、電子カルテ、診療ガイドライン、薬剤情報、医学論文などが複数のシステムや情報源に分散しており、医療現場で必要な情報を迅速に取得・活用できる環境の整備が求められていました。

こうした状況を受け、豊富な臨床データと知見を持つ順天堂大学と、約30年にわたり医療情報の提供やデジタル情報基盤の構築を行ってきたケアネットが共同研究を実施することになりました。AIやデジタル技術を掛け合わせることで、医療従事者の負担軽減とともに、医療の質や安全性の向上に寄与する基盤づくりを進めます。

臨床支援AIエージェントと共有プラットフォームの開発

本講座では、主に二つのテーマに取り組みます。

一つ目は「臨床支援AIエージェント」の開発です。院内データを集約・整理し、治療歴、検査値、併発疾患などの状況に応じた薬剤情報、診療ガイドライン、医学論文などを提示することで、医師の情報収集と意思決定を支援する仕組みを検討します。開発にあたっては、個人情報や研究倫理に十分配慮した環境を整えます。

二つ目は「医療従事者コミュニティプラットフォーム」の構築です。順天堂大学内の医師同士や、診療科、医局、学会、関連施設などの枠を超えた連携を促す「臨床知・集合知の共有基盤」をつくります。ケアネットのネットワーク知見を活用し、臨床や教育、研究などの現場で得られる知識や経験を蓄積・共有し、継続的に活用できる体制を目指します。

産学連携による次世代医療DXの展望

順天堂大学学長の代田浩之氏は、産学の共創とAIなどのデジタル技術を組み合わせることで、集合知の蓄積や共有を加速させ、未来の医療現場を支えるイノベーションを創出したいとしています。

また、AIインキュベーションファーム・センター長の矢野裕一朗氏は、多疾患併存(マルチモビディティ)の増加を背景に全人的ケアが求められる中、集合知の結集とAI技術の活用が不可欠であるとし、次世代医療DXの新たなモデルを順天堂から発信していく考えを示しました。

ケアネット代表取締役社長の藤井勝博氏は、臨床支援AIエージェントの有用性や安全性、実証可能性の検証を進め、実用化後は全国の医療現場へ展開して医療従事者の負担軽減と医療の質・安全性向上に貢献したいとしています。

共同研究講座の概要

  • 名称: 次世代医療AI・臨床知共創講座(英語名: Juntendo & CareNet Medical AI and Clinical Knowledge Co-creation Department (J-CMAC))
  • 設置機関: 順天堂大学大学院医学研究科 AIインキュベーションファーム
  • 責任者: 矢野裕一朗(総合診療科・教授、AIインキュベーションファーム・センター長 AI 推進センター・センター長)
  • 開設日: 2026年7月1日
  • 研究期間: 2026年7月~2031年6月(5年間)

本記事は学校法人順天堂および株式会社ケアネットの発表をもとに作成しています。

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