Dellows News

ブラスケム、買い物袋のLCA研究受けバイオPEの有効性を提示

ポリオレフィンメーカーのブラスケム(ブラジル・サンパウロ)は9月4日、買い物袋に関する最新のライフサイクルアセスメント(LCA)研究の公表を受け、材料選択における示唆を発表した。公表された最新研究では、プラスチック袋から紙袋や再利用バッグへの単純な置き換えでは、温室効果ガス(GHG)排出削減が必ずしも実現しない可能性が示されている。同社はこうした知見を踏まえ、CO2削減と安定供給を両立する選択肢として、サトウキビ由来の「I’m green™バイオベースポリエチレン(バイオPE)」の有効性を提示している。

最新のLCA研究が示す買い物袋の環境負荷

公表された論文(Kanematsu et al., 2026)によると、買い物袋の環境対応としてプラスチックから紙袋や再利用バッグへ単純に材料を変更しても、GHG排出削減が保証されるわけではないことが示唆された。同じ量の買い物を運ぶ機能で比較した場合、紙袋はプラスチック袋に比べて重く多くの材料を要するため、袋1枚当たりのGHG排出量はプラスチック袋の約6倍になるとされている(算定結果はLCA研究の前提条件に依存)。

また、紙袋や再利用バッグはごみ袋として再利用できない点も指摘されている。再利用バッグは利用回数が増えることで新たな袋の製造を回避できるものの、プラスチック袋をごみ袋として最大限活用するシナリオ下では、プラスチック袋のGHG排出量が最も小さいことが確認された。

論文では、サトウキビ栽培に伴う土地利用変化(LUC)の設定によってバイオPE袋のGHG排出量が紙袋を上回る可能性も指摘されている。これに対しブラスケムは、透明性の高いLCAの実施に加え、サプライチェーン管理とトレーサビリティの強化が重要であるとしている。

同社は2010年にサトウキビ由来エタノールのサプライチェーンを管理するプログラム「Responsible Ethanol Sourcing Program(RESP)」を導入し、工場や農園を対象に倫理、品質、環境、社会/人権の観点から第三者機関による年次監査を実施している。さらに、衛星画像を用いて劣化した牧草地がサトウキビ畑に転用され、土壌炭素ストックが増加している状況などを追跡している。

日本市場におけるバイオPEの導入と今後の展望

日本市場では、2026年2月にグリーン購入法が改定され、庁舎や敷地内で委託契約等により営業を行う小売店舗を対象に、買い物袋の調達要件として「バイオマスプラスチック50%」が盛り込まれた。また、成田国際空港の免税店「Fa-So-La」で国内空港店舗初となるバイオマスマーク「95%」認定ショッピングバッグが導入されるなど、利用拡大の動きが進んでいる。

同社が日本向けに出荷したバイオPEは買い物袋などに利用されており、従来の化石資源由来の袋から代替した効果として、2023年から2025年の3年間で約46万トンのCO2排出削減に貢献したと試算されている。

同社リニューアブルビジネスディレクターのロジャー・マルキオーニ氏は、ISO準拠の算定や第三者レビュー、RESPによるサプライチェーン管理を通じ、「透明性の高いLCAや責任あるサプライチェーン管理等によりブランドオーナーをサポートし、日本におけるバイオPEの拡大に貢献する」とコメントしている。

  • 所在地:ブラジル・サンパウロ州サンパウロ
  • 代表者:CEO ヘルシオ・トケシ
  • 従業員数:約8,000名
  • 製造拠点:ブラジル、アメリカ、メキシコ、ドイツに計40拠点
  • 事業内容:バイオポリマーおよびポリオレフィンの製造、化学製品ポートフォリオの展開

本記事はブラスケムの発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間