長谷工、RC×木ハイブリッドスラブ工法を開発 横浜の新築複合施設に採用予定
長谷工コーポレーションは、RC造建物の木質化と施工省力化を両立する「RC×木ハイブリッドスラブ工法」(特許出願中)を開発した。RC150ミリ厚の床スラブと木部材を組み合わせることで、RC200ミリ厚と同等の遮音性能を確保しながら環境配慮型の床構造を実現する。同社が事業主・設計・施工を担う2029年1月竣工予定の複合施設において、事務所階の一部への採用が予定されている。
木部材を型枠兼仕上げ材に活用し遮音性を確保
現在のRC床スラブは、集合住宅などで主に床衝撃音遮断性能(遮音性能)によって厚さが決定されている。今回開発された工法は、木部材を型枠兼仕上げ材として用いることで、RCで耐火・構造性能を、RCと木部材の組み合わせで遮音性能と断熱性能を確保する仕組みとなっている。
木パネルとリブ形状の高さ・幅・ピッチなどを検討し、モデルプランを用いた実験室試験や現場での実証検証を実施した結果、RC150ミリ厚の床スラブと木部材を組み合わせたハイブリッドスラブにおいて、RC200ミリ厚の床スラブと同等の遮音性能が確認された。
環境負荷低減や施工効率の向上に寄与
本工法は、モデルプランにおいて木部材の活用によりCO2貯蔵量42kg-CO2/㎡の環境負荷低減効果が期待される。
また、RCのみの床スラブと比較して、床スラブの軽量化(RC200ミリ厚比13%減)による建物荷重の低減や、天井施工の省力化による施工効率向上にも寄与する。さらに、木材の温もりや質感を活かした空間づくりにより、入居者や利用者の快適性向上も期待されるとしている。
横浜市中区の新築複合施設に一部採用予定

基本性能の検証が完了したことを受け、長谷工コーポレーションが事業主・設計・施工を担う賃貸マンション・事務所の新築複合施設「(仮称)横浜市中区本町計画」(RC造14階、2029年1月竣工予定)の事務所階の一部で採用される予定となっている。
長谷工グループでは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた「HASEKO ZERO-Emission」を掲げており、その一環としてマンションの木造化・木質化を進めている。
木造化においては「木造共用棟」や「木造とRCのハイブリッド構造によるマンション」での展開が進められており、木質化においては仕上げ材や下地材など構造体以外の部分に木材料を採用してきた経緯がある。同社は今後も事業を通じた課題解決に取り組み、持続可能な社会の実現への貢献を目指すとしている。
本記事は株式会社長谷工コーポレーションの発表をもとに作成。
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