柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』直木賞候補に、東村アキコによる感想漫画も公開中
小説家の柚木麻子の最新短篇集『あいにくあんたのためじゃない』が、第171回直木賞の候補作に選ばれた。本作は、人生の困難に直面した主人公たちが逆境を乗り越えて新たな道を見出していく、エンパワーメント小説となっている。
収録作の一つ「めんや 評論家おことわり」の読みどころを、漫画家の東村アキコが感想漫画で紹介している。東村は柚木と共に「女による女のためのR-18文学賞」の選考委員も務めている。
『あいにくあんたのためじゃない』は発売前からインタビューや書評で話題となり、発売直後にはテレビ番組「王様のブランチ」(TBS)でも取り上げられた。現在4刷を重ねるなど、好調な売れ行きを見せている。書評サイト「Book Bang」では、本書の刊行を記念した鼎談や書評も公開中。料理人の稲田俊輔や作家の宮田愛萌らが、作品の魅力や登場人物への共感を語っている。
また、収録作「めんや 評論家おことわり」の全文を無料で読める特別版が、主要電子書店で配信されている。新潮社の特設サイトでも全文を公開中だ。
さらに、もりとおるによるコミカライズ版の第1巻が電子限定で発売され、「くらげバンチ」にて連載が続いている。コミカライズ版は累計600万PVを突破するなど、人気を博している。
柚木麻子は1981年東京生まれ。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞している。『あいにくあんたのためじゃない』は2024年3月21日に新潮社から発売された。