アオイバイオと東芝、アロステリック経路予測技術に関する特許を取得
AOI Biosciences(アオイバイオ)と東芝は2026年9月3日、共同出願していたアロステリック創薬支援技術に関する特許が登録されたと発表しました。両社は2022年から、東芝の量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+」を活用し、タンパク質のアロステリック経路を高精度に予測する技術を共同開発してきました。登録された特許番号は第7908389号(発明の名称:アロステリック経路予測装置)で、登録日は2026年8月10日です。
標的タンパク質の探索を効率化する新技術
近年の低分子創薬では、病気に関わる標的タンパク質の活性中心を狙う手法が主流でしたが、低分子が結合しやすい部位が存在しないことや副作用のリスクなどから、開発対象が限定される課題がありました。そのため、活性中心の機能を遠隔で制御する「アロステリックサイト」を標的とする創薬手法が注目されているものの、その特定には多大な労力とコストが必要とされていました。
今回特許が登録された技術は、タンパク質の立体構造情報をもとに「SQBM+」を活用してタンパク質内部のアロステリック経路を予測・解析し、有望なアロステリックサイトを予測するものです。
80%以上の予測精度と化合物の活性を確認
本技術の検証において、既知のアロステリックサイトに対して80%以上の精度で予測できることが確認されました。さらに、予測したアロステリックサイトを標的とする化合物を探索・評価した結果、標的タンパク質に対する活性も確認されています。これにより、従来困難とされてきた標的に対する新たな創薬アプローチの実現が期待されます。
製薬企業との連携や自社創薬への展開
両社は今後、本技術を用いた製薬企業向けのアロステリックサイト予測サービスの提供先拡大を進める予定です。同サービスはすでに一部の製薬企業で実際の創薬研究現場に導入されています。
あわせて、製薬企業との共同創薬研究の推進や、アオイバイオにおける自社創薬パイプラインへの活用による独自新薬の創出を目指す方針です。
両社の概要
- AOI Biosciences株式会社
- 本社:大阪府茨木市
- 代表者:代表取締役 末田伸一
- 事業内容:感染症領域・自己免疫疾患領域を中心とした検査事業、創薬事業、創薬支援事業
- URL:https://www.aoibio.com
- 株式会社東芝
- 本社:神奈川県川崎市
- 代表者:社長執行役員 CEO 島田太郎
- 事業内容:エネルギー、デジタルインフラ、デバイス&テクノロジー領域の事業展開
- URL:https://www.global.toshiba/jp/top.html
本記事はAOI Biosciences株式会社および株式会社東芝の発表をもとに作成しています。
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