AUDERがシリーズAで4.5億円調達 食品流通のデータ連携と検品DX推進へ
食品流通向けにAI検品プラットフォームを提供するAUDER株式会社は、シリーズAファーストラウンドとして、ALL STAR SAAS FUNDおよび農林中金キャピタルを引受先とした第三者割当増資により、総額4.5億円の資金調達を実施した。デットを含めた累計調達額は5.7億円となった。調達した資金は、プロダクト開発、導入先の拡大、採用強化に充てられる。
資金調達の背景と物流現場の課題
食品流通の現場では、メーカー、卸売業者、小売業者の間でEDIによるデータ連携が行われているものの、数量差異や賞味期限、ロット情報などの共有がタイムリーに行われにくく、入荷側での再検品が常態化している。これにより、目視照合や賞味期限の手入力、ラベルの二重貼付といった重複作業が発生している。
さらに、物流業界における輸送能力不足への懸念や、改正物流効率化法による規制強化が進むなか、荷役時間の短縮につながる検品の効率化が求められている。また、JANコードのない生鮮品などではEDIによる検品レス化が進みにくい状況があり、同社は既存システムに後付けできるプラットフォームでこれらの課題解決を図るとしている。

AI検品プラットフォーム「AUDER」とAI-OCR機能
AUDERは、既存の倉庫管理システム(WMSなど)に後付け可能なAI検品プラットフォームを提供している。スマートフォンの画像認識技術を活用した検品サービス、ラベル発行やピッキングに対応したスマートフォン型ハンディシステム、マスタ差異をAIが吸収して納品先へリアルタイムにデータを連携する基盤の3つで構成される。
また、同社は2026年8月にAI-OCR機能を正式リリースした。アナログな発注書や送り状を電子化して入出荷予定データとして活用できるほか、福岡県魚市場株式会社や株式会社エス・ケー・ラインをはじめ複数社での導入が予定されている。今後はJANコードを持たない商材向けに、OCRによる画像検品や音声検品などの提供も順次予定している。
今後の展望と関係者のコメント
今後は、画像認識を用いた検品効率化の進化に加え、無人搬送車(AGV)等と連動した入出荷検品自動化に向けた技術開発を進め、自動倉庫やバース管理と連動したヤード全体のオペレーション最適化に取り組む方針だ。

今回の調達に際し、AUDER代表取締役の各務友規氏は、現場負担を減らしながら出荷側と入荷側をまたいだデータ連携を実現し、検品削減と伝票レスを現場に定着させていく考えを示している。

また、リード投資家であるALL STAR SAAS FUNDのPartner神前達哉氏は、業界全体への変革志向や売上成長を評価しサポートを継続するとコメントした。農林中金キャピタル代表取締役社長の和田透氏は、サプライチェーンの分断という食品流通の構造課題に対するソリューションとしての可能性に期待を寄せている。

AUDER株式会社 概要
- 会社名:AUDER株式会社
- 所在地:東京都港区虎ノ門二丁目2番1号 住友不動産虎ノ門タワー 17階
- 代表者:代表取締役 各務友規
- 設立:2021年
- 事業内容:入出荷管理SaaSの開発・提供
- URL:https://www.auder.dev/
本記事はAUDER株式会社の発表をもとに作成
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