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サイカルトラスト、DPPのAI検証技術で特許査定受領 不正学習や改ざん防止

サイカルトラスト株式会社は、デジタルプロダクトパスポート(DPP)のデータ検証などを担うAIエージェントの信頼性を担保する技術について、2026年7月28日付で特許庁より特許査定を受領したと発表した。欧州のエコデザイン規則(ESPR)に基づくDPPの運用が本格化するなか、増大する製品データの検証を担うAI自体の信頼性確保を目的としている。特許番号は付番後に別途公表される予定である。

欧州で進むDPP運用とAI検証における課題

欧州委員会は2026年7月にDPP情報を一元管理する中央データベースを本格稼働させ、同年8月には運用ルールを発効させた。2027年2月以降には電気自動車(EV)用電池などを皮切りにDPPの導入が義務化され、今後はアパレルや鉄鋼などへ対象が順次拡大される見通しとなっている。

しかし、中央データベースが直接記録するのは製品IDや保管場所などに限られ、CO2排出量やリサイクル素材割合といった詳細なデータは各企業が管理する仕組みとなっている。対象品目の拡大に伴って人手による全数確認が困難となるためAIエージェントによる自動検証が必要とされる一方、AI自身が誤ったデータで学習するリスクや、アップデートの履歴が見えなくなるブラックボックス化といった課題が指摘されていた。

不正学習や改ざんを防ぐ特許技術の仕組み

今回特許査定を受領した技術(特願2026-099357)は、AIエージェントが自らをアップデートする際の信頼性を担保するものである。

本技術では、AIに与えられるデータの提供者、取得時刻、デジタル署名の有無、過去データとの矛盾などを自動で厳格に判定する。条件を満たしてアップデートされた場合にのみ、更新前後の状態や検証結果、変更理由の根拠、差分データを改ざん耐性のある基盤へ不変の記録として保存する。また、学習後のAIを本番環境へ適用してよいかを厳格に判定する仕組みを備え、学習と現場での実用を切り離して安全性を確保する。

代表コメントと今後の展開

サイカルトラスト代表取締役の須江剛氏は、DPPにおいてAIエージェントの合格基準が書き換えられるリスクを指摘した上で、見張り役となるAIの変化を自動で監視し正しい変更の証拠を記録する本技術の重要性を述べている。

同社は中核技術である「鑑定証明システム(R)」に関する特許網を日米欧台で展開しており、今後も分割出願などを継続して特許請求の範囲を機動的に拡張していく方針を示している。また、国際標準化機構(ISO)の専門委員会(ISO/TC 307)において、サプライチェーン向けの国際標準規格「ISO 26345」の提案や原案作成を主導しているとしている。

  • 社名:サイカルトラスト株式会社
  • 本社所在地:東京都渋谷区
  • 代表者:代表取締役 須江剛
  • 主な事業内容:AIオーケストレーションとブロックチェーンを活用した資産の真正性やトレーサビリティなどを担保する「鑑定証明システム(R)」の開発
  • 公式サイト:https://cycaltrust.co.jp/

本記事はサイカルトラスト株式会社の発表をもとに作成。

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