ふるさと納税でSDGs貢献、サステナブルなお礼品人気

ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるによると、近年、持続可能性に配慮したお礼品への寄付が増加傾向にあるという。2023年の寄付件数は、お礼品名などに「サステナブル(サスティナブル)」が含まれるお礼品で2021年比4倍以上、「ラベルレス」が含まれるお礼品で9倍以上に増加した。今年1月から5月の寄付件数も、前年同期比で「サスティナブル(サステナブル)」関連が1.8倍以上、「ラベルレス」関連が2.4倍以上と伸びており、SDGsへの貢献や持続可能性の高いお礼品を意識して選ぶ寄付者が増えていることがうかがえる。

「ラベルレス」関連のお礼品には、水や炭酸水などの飲料が複数登録されている。帝国データバンクによると、主要な食品メーカー195社による2024年5月の値上げでは、ペットボトル飲料を含む「酒類・飲料」の値上げが全食品分野の中で最も多かったと発表されており、さまざまな品目が値上げされる中で、日常的な消費が多い水などの飲料をふるさと納税のお礼品として受け取るとともに、ラベルレスのお礼品を選ぶことでゴミの削減に取り組む方が増えていると推察される。

SDGsにつながるお礼品として、「ラベルレス」がお礼品名などに含まれるもの、規格外の作物を使用したもの、自然に優しい環境で作られたもの、アップサイクル関連のものなどが紹介されている。例えば、山形県の「ZAO SODA 強炭酸水 ラベルレス」は、2023年「炭酸飲料」カテゴリのランキング2位にランクインした人気のお礼品だ。また、和歌山県橋本市の「【和歌山県産 規格外の柿を再利用】サステナブルコスメ オールインワンゲル フィルインK」は、形が不揃いなどの理由でお礼品に使用できない果実を救済するために開発されたアイスクリームである。

このように、ふるさと納税のお礼品選びにおいても、SDGsへの貢献や持続可能性への意識が高まっていることがわかる。寄付者の関心の変化に合わせて、自治体やお礼品事業者も環境に配慮した取り組みを進めていくことが期待される。