東急不動産HDら、渋谷サクラステージの社会的インパクト定量評価レポートを公開
東急不動産ホールディングスとグループ会社の東急不動産R&Dセンターは、複合施設「渋谷サクラステージ」の開発によって生み出された社会的インパクトを評価し、貨幣価値に換算した調査レポートを公開しました。企業活動が社会や環境に与える影響を客観的指標で示す取り組みが広がるなか、事業の社会的インパクトを投資家などのステークホルダーへ伝える目的で作成されたものです。
社会的インパクト評価を専門とするGLIN Impact Consultingとの協業により、国内外の評価手法や調査データに基づいて定量化が行われました。
3つのテーマにおける貨幣換算の評価結果


今回のレポートでは、渋谷サクラステージがもたらす多様なインパクトの中から3つのテーマを選定し、定量評価を行っています。




- 歩行者の回遊性の創出:約50.3億円/月
JR渋谷駅新南改札自由通路の開設、歩行者専用デッキやアーバン・コアなどの整備により歩行動線をフラット化し、JR線路による東西分断や国道246号・首都高速3号線による南北分断を解消しました。歩行者ネットワークが向上したエリアの1日あたり通行人数を44,794人として価値を試算しています。
- 防災拠点整備による街の防災・レジリエンス強化:約9.4億円/3日間
約2,900人を収容できる避難場所の提供、3日分の災害用備蓄品の保管、非常用発電や太陽光発電による複数系統の電力確保など、帰宅困難者が安全に過ごせる防災拠点を整備しました。人的被害の軽減や避難場所確保などの便益を合算して算出しています。
- 創エネ・省エネによるCO2排出量の低減:約6.7億円/年
再生可能エネルギーの使用や地域冷暖房施設の導入により、年間約18,800トンのCO2排出量を低減しています。インパクト加重会計の考え方に基づき、1トンあたり35,643円で換算して試算されました。
なお、レポート内で用いられている「社会的インパクト」とは、内閣府の定義による短期・長期の変化を含めた事業や活動の結果として生じた社会的・環境的なアウトカム(便益・成果)を指します。
渋谷サクラステージの事業概要と再開発の歩み
渋谷サクラステージは、「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」として桜丘エリア一帯の約2.6haを一体的に再編した複合施設です。1998年の旧再開発準備組合設立から約25年をかけて進められ、2023年11月30日に竣工、2024年7月25日に開業しました。
主な施設概要は以下の通りです。
- 所在地:東京都渋谷区・桜丘エリア(JR渋谷駅新南改札直結、渋谷駅南口北側自由通路・西口歩道橋デッキ・西口地下歩道と接続)
- 施行区域面積:約2.6ha
- 建物構成:
- SHIBUYAサイド(A街区):延床面積約184,700平方メートル、SHIBUYAタワー(地上39階・地下4階)、セントラルビル(地上17階・地下4階)
- SAKURAサイド(B街区):延床面積約69,100平方メートル、SAKURAタワー(地上30階・地下1階)
- 用途:オフィス、商業、住宅、サービスアパートメント、国際医療、子育て支援、起業支援、イベント・文化施設、公開空地・広場
調査を実施した東急不動産R&Dセンターについて
調査レポートを発行した東急不動産R&Dセンターは、東急不動産ホールディングスが100%出資するグループの研究開発組織です。環境・サステナビリティ領域を中心に中長期的な調査研究開発と情報発信を行っています。
- 本社所在地:東京都渋谷区道玄坂1-21-1
- 代表者:代表取締役社長 中野由美
- 事業概要:中長期的な調査研究開発および戦略的発信
- 沿革:1984年に東急住生活研究所として設立、改組・社名変更を経て2017年より現社名
本記事は東急不動産ホールディングスおよび東急不動産R&Dセンターの発表をもとに作成しました。
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