広島空港、ドローンポートを用いた夜間の航空灯火点検実証を実施 自社調べ国内初
広島国際空港、ALSOK広島、KDDIスマートドローンの3社は、広島空港において、自動離発着・充電機能を備えたドローンポート「Skydio Dock for X10」を設置し、夜間に航空灯火設備の点検を想定した実証実験を実施しました。空港内に同製品を設置して夜間に航空灯火設備の点検を行う実証実験は、KDDIスマートドローンの調査(2026年7月時点の机上調査)によると国内初となります。従来は作業員が現地へ赴いて目視で行っていた点検作業を、遠隔から上空経由で実施できる可能性を確認しました。


実証実験の背景
空港の安全運航に直結する滑走路灯、誘導路灯、進入灯などの航空灯火設備は、日々の入念な点検が不可欠とされています。現在は、灯火が正常に点灯しているかを確認するため、作業員が車両で現地に向かい、限られた時間の中で目視点検を行っています。今回の実証は、これらの作業を遠隔化・効率化することを目的に行われました。
夜間点検の内容と検証結果
実証実験は広島空港内にて、午後11時から翌日午前1時まで、および午前4時15分から午前6時までの時間帯に実施されました。


夜間環境下においてドローンが航空灯火設備の上空を自律飛行し、搭載カメラの映像を通じて滑走路灯、誘導路灯、進入灯の点灯状況を確認しました。その結果、広範囲の灯火をまとめて点検できたほか、橋梁上に連なる進入灯についても上空から確認できることが実証されました。作業員が現地に出向くことなく点検を実施できる可能性が示されたことで、人員をより付加価値の高い業務へ振り向け、安全で効率的な維持管理につながることが期待されています。

使用機材と各社の役割
実証で使用されたドローンポート「Skydio Dock for X10」の主な仕様は以下の通りです。
- 総重量:109kg(機体を除く)
- サイズ:長さ86.6cm × 幅95.8cm × 高さ141.0cm(台座含む)
- 入力電圧:100~240 V(AC)50/60 Hz
- 防塵防水性能:ルーフオープン時 IP54/ルーフクローズ時 IP56
- 充電時間:約35分(気温25℃環境下で15%から95%まで)
本実証における各社の役割は次の通りです。尾崎真一氏が代表取締役社長を務める広島国際空港は、実証フィールドの提供や空港運用面の調整、灯火設備点検に関する知見を提供しました。山田積氏が代表取締役社長を務めるALSOK広島(旧社名:広島綜合警備保障)は、巡回・警備業務に関する知見提供と現場運用面で協力しました。博野雅文氏が代表取締役社長を務めるKDDIスマートドローンは、ドローンポートおよび遠隔運航サービス、遠隔運航技術を提供しています。
KDDIは2024年に米Skydioと資本業務提携を締結しており、KDDIスマートドローンは国内唯一のSkydioプライマリーパートナーとして機体販売や運用支援などを手掛けています。
今後の展望
参画した3社は、今回の実証実験で得られた知見をもとに、ドローンを活用した日常的な巡回監視や保守点検業務の導入に向けた検討を進める方針です。テクノロジーを活用することで、安心・安全で持続可能な空港運営の実現を目指すとしています。
本記事は広島国際空港株式会社、ALSOK広島株式会社、KDDIスマートドローン株式会社の発表をもとに作成しました。
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