電通など3社、11万件超の広告コピー評価データを構築 AI自動評価を検証
電通、電通デジタル、SB Intuitionsの3社は、日本語コピーライティング特化型生成AIの開発に向けた共同研究において、電通のコピーライター64名による11万件超の広告コピー評価データセットを構築した。あわせて、日本語広告コピーの自動評価に関する研究成果を公表した。
11万件超の評価データセットと自動評価基盤の構築
3社は2025年9月25日より、日本語コピーライティング特化型生成AIの開発に向けた共同研究を進めている。今回の取り組みでは、生成AIが作成した日本語広告コピーを、電通に所属する64名のコピーライターが共通の基準で評価し、計116,532件の評価データを構築した。
また、コピーライターへのエキスパートインタビューを実施し、ファースト・インパクトやインサイトの深さ、言葉選びの妥当性といった評価観点を整理した。これらを生成AIによる評価に活用できる指標として体系化し、自動評価基盤を構築した。
自動評価手法の有効性と汎用化に向けた課題
構築した評価データの一部を用い、コピーライターの評価基準を組み込んだプロンプトにより、生成AIによる自動評価手法(LLM-as-a-Judge)の検証が行われた。
学習および最適化を行った業種や商材では、生成AIによる評価とコピーライターによる評価との間に一定程度の正の相関が確認され、評価知見を活用した自動評価手法の有効性が示された。一方で、検証対象以外の業種や商材では相関が低下し、プロンプト調整のみでは幅広い分野への適用が難しいことも確認された。広告コピー評価の汎用化に向けては、さらなるデータ拡充や評価モデルの高度化が必要であるとしている。
学会発表と今後の研究開発

3社は今回の研究成果を、北九州学術研究都市(北九州市立大学、九州工業大学、早稲田大学)で開催される第25回情報科学技術フォーラム(FIT2026、2026年9月2日〜4日開催)において、「日本語キャッチコピー評価のためのLLM-as-a-Judgeの検証」と題した論文として発表する予定である。
今後も3社は得られた知見をもとに、日本語広告コピーの自動評価技術の高度化を進めるとともに、日本語特有の表現や語感を理解した日本語コピーライティング特化型生成AIの実用化に向けた研究開発を推進する方針である。
共同研究を進める3社の概要
- 株式会社電通(代表取締役 社長執行役員:松本 千里):マーケティング全体に対するソリューション提供や広告開発支援などを展開(https://www.dentsu.co.jp/)
- 株式会社電通デジタル(代表取締役社長執行役員:瀧本 恒):クリエイティビティとテクノロジーを活用したトランスフォーメーション事業を展開(https://www.dentsudigital.co.jp/)
- SB Intuitions株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:井尻 善久):ソフトバンクの子会社として、国産生成AI「Sarashina」シリーズの研究開発などを推進(https://www.sbintuitions.co.jp/)
本記事は電通、電通デジタル、SB Intuitionsの発表をもとに作成。
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