イノベーションのCVC、小型モビリティ開発のKGモーターズに出資
株式会社イノベーションは、イノベーション・エンジン株式会社と共同設立したコーポレートベンチャーキャピタル「INNOVATION V Capital(IVC)」を通じ、1人乗り小型モビリティロボット「mibot(ミボット)」の開発・製造を手掛けるKGモーターズ株式会社へ出資した。
国土交通省の資料によると、日本国内の自動車移動の約7割が「1人かつ10km未満の短距離」であるとされている。KGモーターズは、ドアやエアコンを備えた軽自動車に近い快適性と原付並みの維持コストの両立を目指す超小型EV「mibot」を開発している。
独自の開発体制とYouTubeを活用したアプローチ
広島県東広島市に拠点を置くKGモーターズは、登録者数22万人を超える独自のYouTubeエコシステムを通じて、人材採用やユーザー理解、サプライチェーン構築といった課題に取り組んでいる。
生産面では、株式会社キーレックスとの資本業務提携によってホワイトボディの量産技術を確保したほか、大手自動車メーカー出身者による開発・品質管理体制を敷いている。さらに、延床面積3,300平方メートルの自社組立工場「Mibot Core Factory」を拠点に、工程をシンプルにして部品点数を大幅に削減する設計を採用している。
「mibot」は原付ミニカー規格を採用しており、車検不要やファミリーバイク特約の適用などにより、一般的な軽自動車の費用と比較して80%以上のランニングコスト削減が可能になるとしている(KGモーターズによる試算値に基づく)。
定格出力0.6kW以下という制約のなかで、独自のモノコック構造や自社開発のバッテリーパックを組み合わせ、安全性・快適性・走行性能の両立を図っている。現在は地方都市のセカンドカー需要に加え、法人の訪問・配送業務用途や、大手企業・自治体との実証実験を順次開始している。
出資の狙いと今後の展開
イノベーションは今回の出資を通じて、KGモーターズのモビリティ技術や生産体制と自社のB2B領域の強みを組み合わせ、法人の営業・巡回や配送、将来的な自動運転MaaS領域におけるイノベーション創出を目指すとしている。
出資元となったCVCファンド「INNOVATION V Capital」は、デジタル技術やビジネスモデルで働き方・産業構造を変革するスタートアップへの投資・支援を目的に設立されたファンドである。
各社およびファンドの概要
- **KGモーターズ株式会社**
- 代表者:代表取締役CEO 楠 一成
- 本社所在地:広島県東広島市西大沢2丁目2-9
- 設立:2022年7月
- **INNOVATION V Capital投資事業有限責任組合**
- General Partner:イノベーション・エンジン株式会社
- 主なLimited Partner:株式会社イノベーション
- 組成日:2025年5月
- 出資額:10億円
- 運用期間:10年(2年の延長あり)
本記事は株式会社イノベーションの発表および国土交通省の公表資料をもとに作成。
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