スタンダード・リンク、ハラスメント検知記録装置の特許登録を完了
スタンダード・リンク株式会社は、衣服に装着して音声と画像からハラスメント行為を検知・記録する「ハラスメント検知記録装置」の特許登録を完了した。2026年10月1日に施行される改正労働施策総合推進法によるカスタマーハラスメント防止措置の義務化に先立ち、特許第7728631号として登録された。同社は現在、この技術の社会実装に向けた共創パートナーの募集を行っている。
2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法では、顧客等からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)や求職者等に対するセクシュアルハラスメントについて、すべての事業主に雇用管理上の防止措置が義務づけられる。本改正には中小企業向けの猶予期間がなく、労働者を1人でも雇用している企業は規模を問わず対象となる。
厚生労働省委託事業「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」(有効回答7,780社)によると、過去3年間の相談件数の推移で「増加している」(23.2%)が「減少している」(11.4%)を上回ったのは顧客等からの著しい迷惑行為のみだった。一方で、同ハラスメントへの取り組みを行っていない企業は35.5%、従業員99人以下の企業では42.5%にのぼる。また、カスハラを受けた労働者の35.2%が「何もしなかった」と回答し、その理由として56.1%が「何をしても解決にならないと思ったから」を挙げている。

特許技術ハラスメント検知記録装置の概要

厚生労働省の指針(令和8年厚生労働省告示第51号)では、事実関係の確認方法の例として録音・録画等の客観的な証拠の確認が挙げられている。同社が登録を受けた特許第7728631号は、日常業務を行いながら客観的な記録を残すための技術である。
登録された請求項1では、衣服に装着する装置を対象としている。装着位置から集音と撮像を行うセンサ、音声と画像を組み合わせてハラスメント行為を検知する検知手段、検知時に少なくとも検知前から行為終了までのデータを記憶装置に保存する制御手段を備えている。センサが取得したデータは一時記憶後に一定時間で削除または上書きされ、常時監視ではなくハラスメント検知区間を中心に保存する構成となっている。

判断の客観化とプラットフォーム設計

実態調査では、企業のハラスメント対策における最大の課題として「ハラスメントかどうかの判断が難しい」(59.6%)が挙げられている。同技術は違法性の判定を行うものではなく、人や組織が対応を判断するための客観的な事実データを記録・共有することを目的としている。

同社は、暗所でも色を保持するカラーナイトビジョン技術(特許第7680096号)やエッジAIコンピュータを組み合わせた「フィジカルAIプラットフォーム」を開発しており、今回のハラスメント検知技術はその基盤に音声入力を加えた実装事例と位置づけている。

実証実験と共創パートナーの募集


同社は本技術の社会実装に向け、以下の3つの形態で共創パートナーを募集している。


- 自社の現場に導入し実証に参加する事業者
- 名札型やボディカメラなどの衣服装着型記録機器に本技術の組み込みを検討するメーカー・販売事業者
- 事業化に参画しプラットフォーム構築を共に進めるパートナー
PoC(実証実験)は4週間から8週間の単位で受け入れ可能としており、秘密保持契約への対応や閉域網環境での構築にも対応する。
会社概要
- 社名:スタンダード・リンク株式会社
- 所在地:東京都中央区日本橋小網町16-1 タナベビル2階
- 設立:2022年2月14日
- 事業内容:特殊カメラ・AIカメラ・監視システムの開発・製造・販売、エッジAI・画像解析技術開発
- URL:https://www.standard-link.jp
本記事はスタンダード・リンク株式会社の発表および厚生労働省の公表情報をもとに作成。
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