サイバーリンクのAI顔認証、MediaTekとの統合で性能4.7倍に

サイバーリンクは、AI顔認証エンジンFaceMe®がMediaTekの新世代IoTプラットフォームGenio 510との統合を完了したと発表した。この統合により、FaceMe®の顔検出と認証およびその他のAIモデルの演算性能が大幅に向上し、CPU処理のみを使用する場合と比較して4.7倍の高速化を実現した。さらに、CPU使用率も50%削減された。

この性能向上により、IoTデバイス上でより多くの機能を同時に実行できるようになる。例えば、画像ストリーミング分析や音声処理アシスタントなどのタスクを、顔認証と並行して行うことが可能だ。これによりユーザーエクスペリエンスを最適化しつつ、デバイスの機能を拡張できる。

MediaTekの新世代IoTプロセッサーGenio 510は、高効率なエッジAI向けプラットフォーム。強力なCPU、GPU、AIモジュールを搭載し、タッチスクリーン付きのデバイスや機器に適している。最新のAIコアとアクセラレータを統合することで、端末デバイスの演算性能を大幅に向上させる。また、複数のリアルタイム画像ストリームに対する顔認証もサポートするため、アクセス制御やスマートリテールなどの分野で認証効率の改善が期待できる。

サイバーリンクは、1996年に設立された台湾のマルチメディアソフトウェアとAI顔認証技術の世界的リーダーだ。同社は、MediaTekとの緊密で強固な関係を今後も維持していく方針を示している。FaceMe®とGenioシリーズの連携により、より高速で便利、かつ強力なエッジコンピューティングを実現し、ユーザーエクスペリエンスと信頼性のさらなる向上を目指す。