ウォーターポイントの防災水インフラ構想、フェーズフリーアワード2026に入選
広島県広島市に本社を置くウォーターポイントは、同社が提案する「地下水×炭酸水自販機による分散型防災水インフラ」が、一般社団法人フェーズフリー協会による「フェーズフリーアワード2026」の事業部門に入選したと発表した。2025年に入選した充電式浄水器「Lifewater Jug」に続き、2年連続の入選となる。本システムは、平時の飲料水販売を通じて設備を維持し、災害時には地域水源を活用して飲料水や生活用水を供給する分散型の水インフラ構想である。
平時と災害時で役割を切り替える仕組み
提案されているシステムは、平時と災害時で設備の運用を切り替えるフェーズフリー型の設計となっている。平時は水道水または地下水を原水とし、マイクロフィルター、活性炭、逆浸透膜(RO膜)で処理した水に海洋深層水由来のミネラルを加えて、ミネラル水や炭酸水としてマイボトル向けに販売する。日常的な販売収益を保守点検やフィルター交換などの維持費に充てることで、設備の稼働状態を維持し、不具合の早期発見や利用者の操作習熟につなげる。
断水などの災害時には、井戸からくみ上げた地下水を貯水槽へ送り、ろ過や紫外線処理等を行ったうえでRO膜により浄化する。停電時はLPガス発電機や蓄電池などの代替電源で稼働させ、避難者へ飲料水と生活用水を供給する想定だ。企画書のモデルケースでは飲料水4トン、生活用水36トンの合計40トンの供給能力を想定しているが、実際の供給量は水源や設備仕様等に応じて個別に設計される。

導入形態としては、平時は水道水を使用し災害時に地下水へ切り替えるモデルと、平時から地下水を処理して使用するモデルの2種類が示されている。いずれも大規模な集中型ではなく、地域内に小規模な拠点を複数配置することで断水リスクの分散を図る。地下水位の継続的な管理により、地盤沈下や水源枯渇のリスクにも配慮するとしている。
設置場所としては、市区町村庁舎や公民館、道の駅、スポーツセンターなどの屋内施設のほか、防災公園、学校、工場、交通拠点などの屋外施設が想定されている。

今後のアワード日程と展開

フェーズフリーアワード2026の入選対象から決定される「オーディエンス賞」の一般投票は、2026年9月1日13時まで専用ページで受け付けられた。各賞のWeb発表は2026年9月18日13時、授賞式とパネルディスカッションは9月26日13時に予定されている。
代表取締役社長の小早川克史氏は、平時の利便性による収益で保守を続け、設備と人の双方が日常的に準備された状態を保つ重要性を挙げたうえで、「地下水と水自販機を組み合わせ、地域ごとに自立して水を確保できる小さな拠点を全国へ広げてまいります」とコメントしている。同社は今後、自治体や地域企業、施設運営者と連携し、小規模分散型水インフラの社会実装を目指す方針だ。
ウォーターポイントは1972年創業の水総合企業で、RO膜を用いた水自動販売機や宅配水、浄水器、水処理プラントなどを展開している。水自動販売機の累計導入実績は、2026年6月に3,600台を達成している。
- 商号:ウォーターポイント株式会社
- 代表者:代表取締役社長 小早川 克史
- 設立:1972年3月
- 資本金:2,000万円
- 本社所在地:広島県広島市西区庚午北4丁目2-13
- 事業内容:逆浸透膜製品・プラント、水自動販売機、ボトルドウォーター、給排水・空調換気・消防・浄化槽設備
本記事はウォーターポイント株式会社の発表をもとに作成しました。
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