入浴介助の危険1位は転倒で72% 介護マーケティング研究所が実態調査
株式会社小学館が運営する「介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン」は、介護情報サイト「介護ポストセブン」の会員組織「介護のなかま」登録者を対象に実施した「入浴介助の実態調査」の結果を発表しました。調査では、入浴介助に関わる人の多くが転倒への不安を抱えていることや、自宅の浴室環境に関する課題が明らかになりました。
入浴介助の66%が外部サービスを利用
調査によると、入浴介助の方法として「デイサービス等、通所で入浴している」が50%、「自宅で入浴介助サービスを受けている(訪問サービス利用)」が16%となり、合わせて66%が介護サービスを利用していることが分かりました。一方で「自宅で入浴介助に関わっている(家族が担当)」は34%でした。

また、入浴介助に「関わっていない」と回答した人のうち86%は介護やケア自体に関わっておらず、家族介護において入浴が課題になりやすい実態が示されています。
介助中の危険視トップは浴室での転倒

入浴介助に関わる402人を対象にした設問では、80%が身体的負担、68%が精神的負担を感じていると回答しました。
介助中に危険だと感じることでは「浴室での転倒」が72%で最も多く、「浴槽への出入り時などの転倒」(50%)、「ヒートショック」(36%)が続きました。困っていることとしても「転倒しないか不安」が65%で最多となり、「体を支えるのが大変」(51%)、「浴槽の出入りが大変」(40%)を上回るなど、転倒への不安が大きな負担要因となっています。
浴室リフォームの実施は3割未満にとどまる
転倒の不安や負担の要因として、自由記述では「浴室が狭い」「床が濡れて滑りやすい」「段差がある」といった浴室環境そのものの問題が多く挙げられました。
一方で、浴室のリフォームを実施した割合は、自宅で家族が入浴介助を行っている家庭で29%、訪問サービス利用家庭で28%、通所入浴の家庭で15%といずれも3割未満にとどまっています。

自宅の浴室にある設備では「手すり」(71〜72%)や「シャワーチェア」(58〜59%)、「滑り止めマット」(48〜51%)など後付け可能な用品の利用率が高い一方、浴槽改修など工事を伴う対策の利用率は比較的低い状況となっています。
安全な環境があれば通所入浴を減らしたい層も

通所で入浴している590人に対し、自宅で安全に入浴できる場合に入浴回数を減らしたいか尋ねたところ、「減らしたい」(6%)と「やや減らしたい」(8%)を合わせて14%となりました。また、施設の入浴サービスから家族による介助への変更を「検討している」「予定している」「すでに切り替えを進めている」と答えた人は計11%でした。
介護マーケティング研究所の大橋拓哉編集長は、入浴介助の負担軽減には介助者の技術やサービスだけでなく浴室という空間そのものの見直しが重要であると指摘しています。
調査概要
- 調査主体:介護マーケティング研究所by介護ポストセブン
- 調査方法:インターネットによるアンケート調査
- 調査対象:「介護ポストセブン」会員組織「介護のなかま」登録者
- 調査地域:全国
- 調査期間:2026年2月26日~3月26日
- 有効回答者数:3,927名(うち入浴介助が発生している回答者1,176人)
本記事は株式会社小学館の発表をもとに作成しました。
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