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カマタ農園とエースシステム、過熱水蒸気で規格外野菜活用し食品ロス削減へ

エースシステム株式会社が展開する食の福利厚生サービス「ごはんばこ。」は、形や大きさが規格に合わず廃棄されてきた野菜を独自の過熱水蒸気技術で調理し、食品ロスの削減に取り組んでいます。2026年10月21日からは、株式会社カマタ農園の「カマタ農園 いぶすき工場」が全商品の製造を担い、レシピの企画提案でも連携を進めています。

流通基準による全量廃棄の課題と農家の負担

国連食糧農業機関(FAO)の報告によると、世界では生産食料のおよそ3分の1にあたる毎年約13億トンが廃棄されています。また、農林水産省・消費者庁・環境省が令和8年6月30日に公表した推計値では、日本国内の2024年度の食品ロスは461万トンに上り、この統計に含まれない畑での廃棄も多く存在します。

株式会社カマタ農園の鎌田嗣海代表取締役によると、色彩選別機のないカット野菜工場では、キャベツの葉の端が茶色いだけで全量返品・廃棄になる事例があります。選別にかかる人件費を避けるため丸ごと廃棄されるケースがあり、運賃や廃棄費用は農家が負担します。10tトラック1台分のキャベツが売れた場合の利益は約40万円ですが、返品された場合は運賃と廃棄費用で約100万円以上が請求され、約60万円の赤字を抱えるリスクがある構造となっています。

過熱水蒸気調理技術がもたらす品質と栄養の維持

カマタ農園では規格外野菜を仕分け、エースシステム株式会社独自の過熱水蒸気調理法を活用して加工しています。この調理システムは、水蒸気が水に変わる際の凝縮熱(1gあたり539cal)を利用し、安定した温度の過熱水蒸気で食材に熱を伝える仕組みです。低酸素状態で加熱するため酸化が進みにくく、保存料を使用せずに冷蔵保存が可能です。米を直接加熱するため、水に浸ける工程なしで約25分で炊き上がります。

本技術は大阪公立大学との共同研究で特許を取得し、第53回機械振興賞(機械振興協会会長賞)を受賞しています。栄養面でも、ブロッコリーのビタミンC残存量(可食部100gあたりに含まれる成分量をミリグラムで表した数値)は、生が88.3、ゆでた場合が16.7であるのに対し、過熱水蒸気では56.0と高い水準を維持します。また、色落ちがしにくく青臭さやエグみが抑えられ、素材本来の甘みが際立つ仕立てになります。

規格外野菜を活用したメニュー開発と今後の展望

規格外とされる野菜の多くは、形や傷、色合いなどの見た目が流通基準に合わないものですが、寒さで紫色に変色したキャベツのように旨味や栄養が凝縮されている場合もあります。1日に2トン近く収穫される枝豆なども、一次加工を経て過熱水蒸気を通すことで活用されています。

鎌田嗣海社長は「単なる『もったいない』という同情ではなく、『本当に美味しいから食べる』という感動とリピートを生み出し続けること。それが、私たちが過熱水蒸気とともに目指す持続可能なフードロス削減であり、食の未来をつくる挑戦です。」と述べています。今後は旬の時期に発生する規格外野菜を生かした季節変動型メニューの拡充を目指す方針です。

なお、「ごはんばこ。」は11月5日(木)に横浜で開催される共創イノベーションイベント「ステハジ」EXPO2026への出展を予定しています。

拠点およびサービスの概要

株式会社カマタ農園 いぶすき工場の拠点概要および各社の事業概要は以下の通りです。

  • 名称:株式会社カマタ農園 いぶすき工場
  • 所在地:鹿児島県指宿市山川福元558番地1(旧山川小学校)
  • 稼働開始:加工拠点としては2024年3月から、「ごはんばこ。」の全商品製造は2026年10月21日から
  • 運営主体:エースシステムソリューション株式会社
  • 製造品目:全ての「ごはんばこ。」商品
  • 設備:FSCフードスチームクッカー1台、BMCボックスマルチクッカー3台

エースシステム株式会社は大阪府和泉市に本社を置き、特許取得の過熱水蒸気調理技術「ACE STEAM(通称:AS)」を展開しています。「ごはんばこ。」はグループ会社のエースシステムソリューション株式会社が運営する福利厚生サービスで、過熱水蒸気調理によるご飯やおかずなど100種類以上のメニューをオフィスに設置した冷蔵ショーケースへ定期配送しています。添加物や保存料に依存せず(一部調味料由来を除く)長期保存を実現し、社内管理栄養士による商品開発と規格外野菜の活用を進めています。

株式会社カマタ農園は鹿児島県指宿市山川福元5286番地1に本社を置き、出荷規格外の野菜を仕分けて加工する取り組みを行っています。

本記事はエースシステム株式会社の発表をもとに作成されています。

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