サイカルトラスト、生成AI開示内容を複数AIで検証する特許の権利化が確定
サイカルトラストは2026年8月25日付で、特許庁より特許出願(特願2026-180157)の特許査定を受領し、権利化が確定したと発表した。特許番号は付番され次第改めて公表される予定としている。本特許は、複数のAIモデルを連携させて生成AI事業者の開示内容の真偽を検証し、正確性が確認された場合に証明書を発行する技術に関するもの。
開示情報の検証における課題と特許技術の仕組み
内閣府が策定・公表した「AI プリンシプルコード」では、生成AI事業者に対して学習データの概要開示や照会への回答を求めている。しかし、現行の制度では開示内容の正確性を第三者が検証する仕組みが設けられておらず、真実性を客観的に確かめる枠組みが存在しないことが課題となっていた。

今回権利化された特許技術は、異なる主体が運営する複数のAIモデルを「AIオーケストレーション」技術で統合し、多角的な検証結果を集約して開示内容の真偽を判定する。正確性が確認された場合に限り、AIが自動的に「VC(Verifiable Credentials:検証可能な証明書)」を発行する。検証過程と結果は改ざん耐性を持つブロックチェーン上に記録される。
知財権利者・利用者・開発事業者の課題に対応

本特許技術の実装により、関連する各主体の課題解決を目指す。

- IP権利者:発行されたVCに付された電子署名により、発行者への問い合わせを行わずに手元で正当性を確かめることが可能となる。
- 生成AI利用者:利害関係のない第三者が運営するAIを含む複数モデルの合意を発行条件とすることで、客観的な裏付けを確保できる。
- 生成AI開発事業者:ゼロ知識証明を活用し、学習データの構成などの秘匿情報を明かすことなく、基準を満たした事実のみを証明できる。
代表コメントと今後の展開

サイカルトラスト代表取締役の須江剛氏は、自己申告の開示にとどまらず機械が証明できる状態を作ることが不可欠であるとした上で、誰がどのような根拠で判断したかを第三者が独立して検証できる仕組みの重要性を述べている。
同社は「AIオーケストレーション」と「ブロックチェーン」による真正性証明技術を中核とし、日米欧台で40件を超える特許群を展開している。今後も関連特許群の分割出願を継続し、権利範囲を更新しながらAI時代の証明基盤の実装を進める方針としている。
- 所在地:東京都渋谷区
- 代表者:代表取締役 須江剛
- 主な事業内容:真正性や本人証明などを担保する「鑑定証明システム(R)」の開発
- 受賞歴:2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞(中核特許群として)
本記事はサイカルトラスト株式会社の発表および内閣府の公表資料をもとに作成しています。
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