Tripia、蚕から育てる絹あかり体験キットの受付を開始
東京都墨田区に本社を置くTripia株式会社は2026年10月30日、群馬県富岡市の絹文化を体験するプログラム「Cultural TOMIOKA(カルチュラルトミオカ)」の第1弾として、「蚕から育てる絹あかり」体験キットの受付を開始しました。
利用者が自宅で約ひと月かけて蚕を育て、できた繭を持って富岡市を訪れ、絹工芸の職人とともに糸を引いて自分だけの「絹あかり」を制作する取り組みです。

自宅での飼育から富岡現地での仕上げまでをつなぐ体験

本プログラムでは、自宅に届く蚕20頭と飼育ケース、人工えさ、まぶし、育て方ガイドをもとに、届いてからひと月ほど蚕を育てます。毎日のえさの交換とフンのそうじをしながら脱皮を繰り返す様子を観察し、糸を吐き始めて1週間ほど経過した繭を取り出して冷凍保管します。
その後、繭を持って富岡製糸場の近くの会場を訪れ、座繰りと呼ばれる手回しの道具を用いて生糸を引きます。引いた糸を染めずに木枠へ巻き、LED照明付きの絹あかりに仕上げて完成させます。所要時間は座繰りとあわせて約1〜1.5時間で、完成したあかりはそのまま持ち帰ることが可能です。
養蚕農家の減少とプログラムの背景




富岡市は明治5年(1872年)に政府がつくった富岡製糸場とともに日本の絹産業を支えてきました。しかし、農林水産省の「蚕糸業をめぐる事情」(令和8年9月)によると、全国の養蚕農家は昭和4年の221万戸から令和7年には113戸へ、繭の生産量は昭和5年の40万トンから31トンへと減少しています。

富岡市がある群馬県は繭の生産量の34%(13.2トン)を占める全国最大の産地ですが、企業・団体を除く養蚕農家では主に従事する人の5割以上が70歳以上となっています。同社は、世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を訪れる見学者が多い一方で、自ら育てた繭から糸を引いて形にする機会が限られていたことに着目し、「触れて、育て、感じ、形にする」を軸にした本プログラムを企画しました。
Tripia株式会社の代表取締役である梅本晴弥は、自らも21頭の蚕を育てて繭になるまでを見届けた経験を振り返り、「自分で育てた蚕の糸が、職人の手ほどきでひとつのあかりになる。その時間を通して、富岡という土地と、そこで続いてきた手仕事を身近に感じてもらえたらと考えています」としています。
銘木と生糸を組み合わせる職人の技術
体験の講師を務めるのは、富岡市妙義町の「まさ工房」の日暮正勝さんです。富岡の生糸と欅や桑、槐などの銘木を使い、絹あかりや絹アロマあかりなどを手作業で制作しています。
日暮さんは知人が持ち込んだ古い座繰り機を復元したことをきっかけに木工と絹の仕事に入り、糸を送る速度をゆっくりにする独自のギアを組み込んだ座繰り機を自作するなど、木枠に生糸を美しく巻くための工夫を重ねています。
体験プランと申し込みの概要

料金には絹あかり1つ分(木枠、LED照明付き)が含まれます。販売および予約の概要は以下の通りです。
- 商品名:富岡シルクの原点をめぐるプログラム「蚕から育てる絹あかり」体験キット
- プランと料金(税込):
- セット(蚕の飼育キット、富岡での座繰りと絹あかりづくり):17,600円
- 体験のみ(富岡での座繰りと絹あかりづくり/繭は工房が用意):11,000円
- 受付開始:2026年10月30日
- 体験日:土曜・日曜(購入から4か月以内にTripia Bookingで予約。平日の体験は問い合わせが必要)
- 会場:群馬県富岡市、富岡製糸場の近く(詳しい場所は予約時に案内)
- 所要時間:約1〜1.5時間
- 対象:小学生から(小学生は保護者と一緒に参加。小学生以下は相談受付)
- キットのお届け:月2回発送、注文から2〜3週間前後(日本国内のみ配送。北海道・沖縄は追加送料1,000円)
- キャンセル条件:セットは注文後のキャンセル不可。体験日の変更・キャンセルは2週間前まで
- 申込URL:https://www.tripia.app/ja/cultural-tomioka
Tripia株式会社は今回の取り組みを通じて運営内容を磨き、今後は富岡を第1弾として他の地域の手仕事や文化を体験できるプログラムへ広げていく予定です。
Tripia株式会社について
- 設立:2025年4月
- 代表者:代表取締役 梅本晴弥
- 所在地:東京都墨田区立花5-34-11
- 公式サイト:https://www.tripia.jp
本記事はTripia株式会社の発表および農林水産省「蚕糸業をめぐる事情」(令和8年9月)のデータをもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



