アサヒテクノリサーチ、化学物質測定の相談が前年実績の3〜4倍程度に増加
環境調査や品質保証における分析・実験を手がける株式会社アサヒテクノリサーチは、2026年10月1日に施行された労働安全衛生法令の改正を受け、分析機関の連携グループ「AOG(高度専門職グループ)」の実態調査と活動報告を2026年10月29日(木)に発表した。
同社によると、法令改正の前後において、化学物質の測定・分析に関する相談や受託は前年実績の3〜4倍程度(当社推計)に増加している。
法改正に伴う相談増加と事業者の課題
化学物質の自律的管理への移行に伴い、濃度基準値が設定される物質の追加や個人ばく露測定の需要拡大が見込まれている。多種多様な化学物質の測定や分析には幅広い技術と設備、専門人材の確保が必要とされる中、事業者からは主に以下の4点が課題として挙げられている。
- 追加された78物質について、自社の対象物質の確認や適切な測定・分析方法の選定に迷う
- 作業環境測定で改善が必要と評価される「第3管理区分」の作業場所などで、個人ばく露測定を担える専門人材を確保しにくい
- 適切な試料採取方法や分析精度を確保するための対応が求められる
- 複数の対象物質について、測定から分析までを一括して任せられる委託先の確保が難しい
分析機関連携グループ「AOG」の取り組み
AOG(高度専門職グループ)は、環境測定・分析を手がける3社の連携グループとして2024年4月に発足した。各社が持つ専門技術や分析設備、人材などの強みを相互に活用し、各社単独では対応が難しい分析ニーズに技術面や分析体制面で補完し合う体制を整えている。
また、参画3社で共通の品質管理ルールを構築し、以下の4項目を同一条件で検証している。
- 検量線:濃度を算出する基準となる線
- 回収率:試料から対象物質をどれだけ取り出せたかの割合
- サンプル保存性:採取後の保存中に濃度が変化しないか
- 破過:捕集剤が吸着しきれず、対象物質が通り抜けてしまう現象
定期的な会議を通じて検証結果や技術的知見を共有し、評価基準の統一と分析精度の向上を図ることで、分析結果の信頼性向上と新たな測定対象物質への迅速な対応を進めている。
信頼性向上と今後の支援方針
株式会社アサヒテクノリサーチの第1計測技術部で部長を務める杉浦 理氏は、法改正情報や業界動向の共有、学術大会での発表に加え、今年度からはグループ内での相互監査を実施して品質維持と向上を進めていると説明している。そのうえで、品質を重視した測定・分析サービスを通じて事業場の安全衛生管理を支援していきたい考えを示した。
AOGは今後も参画各社の共通基準による検証と情報共有を継続し、評価基準の統一と分析精度の向上を進めるとともに、新たに測定対象となる物質にも迅速に対応できる体制を維持し、企業の法令遵守と労働者の安全確保を一貫して支援していく方針だ。
株式会社アサヒテクノリサーチの概要
- 代表者:代表取締役社長 伴丈 修
- 設立:1989年5月
- 所在地:広島県大竹市晴海2丁目10-54
- 企業URL:https://agi-atr.com/
- 事業内容:環境測定・分析(水質、土壌、廃棄物、アスベスト)、医薬品製造用水の品質試験、品質調査(RoHS・ELV、材料分析)、医薬品関連分析(ニトロソアミン類・NDSRIs)
本記事は株式会社アサヒテクノリサーチの発表をもとに作成。
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