新免税制度の準備完了は約2割にとどまる Pie Systems Japan調査
訪日客向け免税手続きサービス「PIE VAT」を提供する株式会社Pie Systems Japanは、全国主要都市の免税店の経営者・店長を対象に実施した「新免税制度『リファンド方式』が免税店の店舗運営に与える影響調査」の結果を発表しました。2026年11月1日に予定される新制度への移行を目前に控え、自店舗の対応準備を完了している店舗は約2割にとどまる実態が判明しました。また、開始から3か月程度の間、4割以上の店舗が免税売上の減少を見込んでいることが明らかになりました。

新免税制度に向けた準備完了は約2割
観光庁のデータによると、全国の消費税免税店数は2026年3月31日時点で64,127店に達しています。2026年11月1日からは、従来の店頭で税抜き価格で販売する方式から、店頭で税込価格で販売し、訪日客の出国時に税関確認を経て消費税相当額を返金する「リファンド方式」への移行が予定されています。
新免税制度の開始に向けた自店舗の対応準備状況を尋ねたところ、最も多かった回答は「準備を進めている」で39.4%でした。次いで「まだ準備していないが、これから予定している」が22.1%、「準備を完了している」が20.2%となり、制度開始を控える中で準備を完了している店舗は約2割にとどまっています。
4割以上が売上減少を予想 支払いへの抵抗感や会計の長期化を懸念
制度開始から3か月程度の間における免税売上の変化の見込みについては、「やや減少すると見込んでいる」(37.5%)と「減少すると見込んでいる」(3.8%)を合わせた41.3%が売上減少を見込んでいると回答しました。一方で、「やや増加すると見込んでいる」(33.7%)と「増加すると見込んでいる」(25.0%)を合わせた増加を見込む割合は58.7%となり、6割弱を占めました。
売上減少を見込む回答者(n=43)にその理由を尋ねたところ、以下のような項目が挙げられました。
- 訪日客の税込価格での支払いへの抵抗感:39.5%
- 訪日客にとっての返金手続きの分かりにくさ:37.2%
- 店頭での制度説明による会計時間の長期化:37.2%
- 新制度に不慣れなスタッフによる接客の混乱:37.2%
- 返金までに時間がかかることへの訪日客の不満:32.6%
旅行者側の受け止めだけでなく、店頭での説明に伴う会計時間の長期化やスタッフの対応といった運用面への懸念も示されています。

店頭手続きと販売後事務で負担感の見通しが二分

制度開始後の業務負担に関する見通しでは、店頭手続きと販売後事務で評価が分かれました。

レジ処理やパスポート確認、梱包作業などを指す「店頭での免税販売手続き」の負担については、「軽減すると考えている」(11.5%)と「やや軽減すると考えている」(39.4%)を合わせた軽減派が50.9%となりました。これに対し、「やや増加すると考えている」(27.9%)と「増加すると考えている」(20.2%)を合わせた増加派は48.1%となり、見通しはほぼ半数ずつで拮抗しています。


一方、返金対応や経理処理などの「販売後の免税関連事務」の負担については、「やや増加すると考えている」(29.8%)と「増加すると考えている」(21.2%)を合わせた増加派が51.0%となりました。これに対し、「軽減すると考えている」(13.5%)と「やや軽減すると考えている」(34.6%)を合わせた軽減派は48.1%となり、こちらも現場の見解が割れています。

店頭手続きの負担軽減を見込む回答者(n=53)に対し、生じた余力を作業時間や人員の面で何に振り向けたいかを尋ねた設問では、「訪日客への接客・商品提案の強化」が28.3%で最多となり、「売場づくり・商品陳列の改善」「スタッフの教育・研修」「特に決めていない」がそれぞれ24.5%となりました。
調査概要と発表元について

本調査の概要は以下の通りです。
- 調査期間:2026年10月7日~2026年10月19日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国主要都市(東京都23区、名古屋、大阪、札幌、仙台、横浜、京都、神戸、広島、福岡)の免税店(免税販売をしており2026年11月以降も免税販売を継続予定の小売店)の経営者・店長(20代~60代の男女)
- 調査人数:104名
- モニター提供元:RCリサーチデータ
株式会社Pie Systems Japan(代表者:CEO 水野博商、所在地:東京都中央区銀座6丁目10−1 GINZA SIX 13階)は、訪日客向け免税手続き支援サービス「PIE VAT」を提供しています。同社調べ(2026年9月時点、Web調査および競合主要各社の公開情報比較による)によると、同サービスは国内初のリファンド方式対応の免税・返金一体型サービスとして、国内最長となる5年の運用実績を持っています。
本記事は株式会社Pie Systems Japanの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



