Dellows News

サンメディアと米Cashmere、生成AI向けコンテンツライセンスで戦略提携

東京都に本社を置く株式会社サンメディアは、AI向けコンテンツライセンスプラットフォームを展開する米国のCashmere Inc.と、日本市場における生成AI向けコンテンツライセンス事業の展開に向けた戦略的パートナーシップを締結した。Cashmereのライセンス基盤と、サンメディアが60年以上にわたり培ってきた学術・専門情報分野の知見を組み合わせ、企業の生成AIやRAG(検索拡張生成)システムで活用可能な外部コンテンツの流通を推進する。両社は適切なライセンス契約と知的財産権の保護を前提とした仕組みの構築を目指す。

高まる外部コンテンツへの需要と提携の背景

日本企業では生成AIの活用が実証実験から業務への本格導入へ進み、社内情報の参照により回答を生成するRAGシステムの導入が進んでいる。一方で、企業が自社で保有する内部情報だけでは専門性や最新性、網羅性の面で対応しきれない場面も生じている。

特に研究開発や市場分析、事業戦略といった高度な業務においては、学術情報や科学技術情報といった信頼性の高い外部コンテンツの重要性が増している。これらを生成AIに組み込むにあたっては著作権や利用許諾、商用利用の範囲を明確にする必要があり、今回の提携は企業が適切なライセンスのもとで専門コンテンツを活用できる環境を整備することを目的としている。

OmniPub基盤と専門知見を組み合わせたサービス展開

Cashmereは、世界の出版社やコンテンツ保有者とAI企業をつなぐデータインフラストラクチャープラットフォームを提供している。コンテンツ保有者が知的財産を保護・管理しながらAI向けにライセンス提供を行える独自の「OmniPub」インフラストラクチャーを展開する。

サンメディアは日本市場における事業開発や顧客ニーズの把握、ライセンス契約の推進を担当する。ライセンスコンテンツの活用例としては、企業内RAGやAIアシスタントでの回答精度の向上、研究開発や技術動向の分析、市場調査や経営戦略への応用、医薬や化学といった業界特化型AIサービスへの組み込みなどが想定されている。サンメディアはコンテンツの選定やライセンス提供を中心に、顧客のAI環境に適した連携を進める方針だ。

提携にあたり、Cashmere Inc.のCEOであるJonathan Munkは、日本企業が世界の高品質なコンテンツを活用できる環境を整え、持続可能なAIコンテンツ市場の発展に貢献したいとの考えを示した。また、株式会社サンメディア代表取締役社長の山下幸侍は「高品質な専門コンテンツの提供を通じて、日本企業のAI活用をより高度で価値あるものにしていきたいと考えています」と述べている。

日本発のコンテンツ資産を世界のAI市場へ展開

両社は海外のコンテンツを日本企業に提供する事業を先行して進めるとともに、将来的には日本の出版社やコンテンツ保有者が持つ情報資産を世界のAI市場へ展開する可能性についても検討するとしている。

国内の出版社、新聞社、学協会、専門情報提供企業が蓄積してきたコンテンツに対して国際的な需要が生まれる可能性を見据え、知的財産権を適切に保護しながら新たなライセンスモデルや収益機会を開拓できる環境づくりを目指す。

両社の概要

  • Cashmere Inc.
  • 事業内容:出版社とAI企業をつなぐデータインフラストラクチャープラットフォームの提供
  • 資金調達実績:Reach Capitalをリード投資家とし、複数の戦略的な業界パートナーが参加する500万米ドルのシード資金調達を実施
  • 公式サイト:https://www.cashmere.io
  • 株式会社サンメディア
  • 創業:1964年
  • 事業内容:世界の出版社・情報提供企業と日本の大学、研究機関、企業をつなぐコンテンツソリューション事業
  • 代表者:代表取締役社長 山下幸侍
  • 本社所在地:東京都
  • 公式サイト:https://www.sunmedia.co.jp

本記事は株式会社サンメディアの発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間