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JR勝沼ぶどう郷駅の待合室にワイン搾りかす活用のテロワールタイル採用へ

株式会社thePIXEL、株式会社ダイカン、株式会社中村商事の3社が共同開発した空間素材「テロワールタイル」が、JR勝沼ぶどう郷駅にリニューアルオープンする待合室のコーヒースタンドに採用された。待合室の設計を担当した株式会社 S PLUS ONE 建築設計事務所の坂野由美子氏の発案によるもので、勝沼のワイナリーから回収されたワインパミス(ぶどうの搾りかす)が素材の一部として活用されている。同タイルのアートワークは、ニューヨーク・ブルックリンを拠点とする現代アーティストのShinji Murakami氏が手がけた。

廃棄されるワインパミスを地域固有の空間素材へ昇華

ワインの醸造過程でぶどうを搾った後に残る果皮や種などの「ワインパミス」は、国内のワイン産地で年間約10,000トン近く発生しているとされる。一部は家畜飼料などに利用されるものの多くは畑への埋め戻しなどで処分されており、有効活用が課題となっていた。

今回の取り組みでは、山梨県を拠点に「RE-WINE」事業を行う株式会社中村商事がワイナリーからワインパミスを回収し、タイルの素材として活用した。土地の気候や文化を表すワイン用語「テロワール」の考え方を空間づくりに広げ、地域の産業や人々の営みを物語として受け継ぐ空間素材として再構築している。今後はワインパミスにとどまらず、各地の素材や文化を取り入れたテロワールタイルの展開を見込んでいる。

現代アーティストShinji Murakami氏によるピクセルアート

待合室のカフェカウンターを彩る作品『Harvest Dancing』は、ピクセル表現を独自の造形言語として展開するShinji Murakami氏が制作した。同氏は米国サンフランシスコに本社を置くSalesforceのオフィスタワー壁画プロジェクト(世界35拠点以上のオフィスに約400箇所のタイルデザイン施工)や、The Standard Hotel、Henri Bendelなどとのプロジェクトを手がけ、世界20カ国以上でサイトスペシフィックな作品を展開している。

今回の作品は、フランスの画家アンリ・マティスから着想を得ており、豊かな大地で育ったぶどうの収穫への喜びを表現した。ピクセルアートの表現手法と一枚一枚を組み合わせるタイルの親和性を生かし、勝沼の風土やワインづくりの文化を表現している。

発泡セラミックと職人の調色技術で小佐手レンガの風合いを表現

タイルの素材選定や塗装、調色は、総合サインメーカーの株式会社ダイカンが担当した。勝沼特有の「小佐手(おさで)レンガ」のような風合いを目指し、塗料の乗りが良い発泡セラミックタイルを採用している。

農作物に由来するため色ブレが生じやすい赤・白のワインパミス塗料に対し、職人が手作業で微調整を重ねながら塗装を行い、素材の風合いを活かした5色のテロワールタイルを完成させた。

採用概要と関係者の取り組み

採用の概要は以下の通り。

  • 採用場所:JR中央本線・勝沼ぶどう郷駅 待合室
  • 使用箇所:コーヒースタンド カウンター
  • 使用素材:勝沼のワイナリーから回収したワインパミス
  • 作品名:Harvest Dancing
  • アーティスト:Shinji Murakami
  • 共同開発:株式会社thePIXEL/株式会社ダイカン/株式会社中村商事

東日本旅客鉄道株式会社 山梨事業本部 事業推進部の石井遥氏は、地域のワイン産業から生まれた素材がアートとして駅の風景の一部になる意義を強調した。株式会社thePIXEL代表の坂口元邦氏は、デジタル上のピクセルアートを空間体験や手触りのある形式へと拡張することで、アーティストと地域社会の双方に還元できる新たな形を目指したいとしている。株式会社ダイカン取締役の仁義勝氏は異分野との共走によるものづくりの可能性に触れ、株式会社中村商事代表取締役社長の中村文昭氏は「ワインパミスの廃棄ゼロ、新たな産業創出」を目標とする循環型エコシステムの構築への意欲を示した。

プロジェクトに参画した各社の概要は以下の通り。

  • 株式会社thePIXEL(代表:坂口元邦、本社:東京都渋谷区神宮前6-35-3、URL:http://thepixel.jp/)
  • 株式会社 S PLUS ONE 建築設計事務所(代表:坂野由美子、本社:山梨県甲州市勝沼町、URL:https://splusone.jp/)
  • 株式会社ダイカン(URL:https://www.daikan.ne.jp/)
  • 株式会社中村商事(代表取締役社長:中村文昭、URL:https://www.re-wine.jp/)
  • Shinji Murakami(現代アーティスト、1980年大阪生まれ、URL:https://murakamishinji.com/)

本記事は株式会社thePIXELの発表をもとに作成。

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