営業現場でDX進まず、新規・既存顧客拡大に期待

Sansan株式会社は、営業担当者1025名を対象に「営業活動における実態調査」を実施した。調査の結果、コロナ禍後に営業の難易度が高まっていると回答した人は57.4%にのぼり、「顧客ニーズの多様化」「営業手法の多様化」「新たな競合・類似サービスの出現」が主な理由として挙げられた。また、所属組織で営業DXが進んでいないと回答した人は73.5%おり、営業現場ではDX推進に課題があることが明らかになった。

一方、営業DXに期待していることTOP3は「営業活動の効率化」「新規顧客の開拓」「既存顧客からの売上拡大」であった。従来からアナログな営業活動を効率化するニーズは高い状況であったが、今回の調査では新規・既存顧客の拡大を期待する声が多く挙がる結果となった。

Sansan株式会社の執行役員であるSansan事業部の小川泰正氏は、顧客ニーズや営業手法の多様化によって営業難易度が高まっていること、また営業現場におけるDX推進は進んでいない実態が明らかになったと述べている。経済産業省が2018年にDXのガイドライン(※1)をまとめたことで企業の意識が高まりはじめ、コロナ禍を経て一気に広がったDXだが、営業現場ではまだまだ推進の余地があるという。

また、営業DXに期待することとして「営業活動の効率化」「新規顧客の開拓」「既存顧客からの売上拡大」が上位にランクインしており、実際の顧客からも同様の相談が増えているという。これからはDXを通じて単に業務を効率化するだけではなく、いかに売上を拡大できるかが求められている。

※1:経済産業省「DXレポート」(2018年9月7日発表)
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_02.pdf