アスメック、Jetson AGX Thor向けカメラ接続開発キットの取扱開始
アスメック株式会社は、中国・深セン市に本社を置くSENSING社のNVIDIA® Jetson AGX Thor™向けカメラ接続開発キット『TRD1シリーズ』の取り扱いを10月26日に開始した。同製品は、NVIDIA公式のJetson AGX Thor開発者キットに各種シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)のインターフェースを追加し、車載・ロボット向けカメラの映像を取り込めるようにする拡張キットである。対応するカメラインターフェース規格に合わせて3機種がラインアップされている。
開発の背景と対応プラットフォーム
ヒューマノイドロボットや自律走行ロボット、自動運転システムなどのフィジカルAI分野では、複数のカメラを同時に使用し、取得した映像をリアルタイムでAI処理するシステムが求められている。
NVIDIA® Jetson AGX Thor™は、Blackwell GPUアーキテクチャと128GBのメモリを搭載し、最大2070 FP4 TFLOPS(スパース)のAI性能を130Wの電力枠で実現するロボティクス向けプラットフォームである。車載やロボット分野では長距離伝送が可能なGMSLやFPD-Linkが広く使われているが、カメラ方式やデシリアライザごとにドライバ開発やデバイスツリーの設定が必要となり、評価立ち上げに時間を要するという課題があった。『TRD1シリーズ』は、こうした導入時の工数を削減する目的で開発された。
3機種の仕様比較
『TRD1シリーズ』は、利用するカメラの方式に応じて3機種から選択できる構成となっている。
- TRD1 G2A:対応カメラ方式はGMSL / GMSL2、最大接続台数は8台、最大対応解像度は3840×2160、出力形式はRAW / YUV422
- TRD1 G3A:対応カメラ方式はGMSL3 / C-PHY、最大接続台数は8台、最大対応解像度は5140×3840、出力形式はRAW / YUV422
- TRD1 F4B:対応カメラ方式はFPD-Link III / IV、最大接続台数は表記なし、最大対応解像度は3840×2160、出力形式はRAW / YUV422
いずれの機種も、対応プラットフォームはNVIDIA Jetson AGX Thorとなっている。
製品の特長と想定される用途
本製品は、Jetson T5000モジュールを搭載するNVIDIA公式のThor開発者キットをベースにSerDesインターフェースを追加した構成で、外形寸法はThor開発者キットと同等の243.12 × 112.4 × 56.88mmとなっている。GMSLやFPD-Linkの採用により、映像データ、制御信号、電源をケーブル1本で伝送できるため配線の簡素化が可能である。

TRD1 G2AおよびTRD1 G3Aは最大8台のカメラを同時に接続でき、全周囲センシングやロボット各部へのカメラ配置、ステレオ構成などの検証に対応する。また、SENSING社の車載・ロボット向けカメラと組み合わせて評価が行えるほか、ドライバ情報も公開されている(https://wiki.sensing-world.com/docs/home)。
主な想定用途は以下の通りである。

- ヒューマノイドロボット、四脚ロボット、協働ロボットの視覚システム開発
- AGV・AMR(自律搬送ロボット)、自律走行車両のマルチカメラ評価
- ADAS・自動運転システムのプロトタイピング
- 産業用ビジョン、検査装置、監視システムのAI開発
- 大学・研究機関におけるロボティクス、フィジカルAIの研究
- 会社名:アスメック株式会社
- 所在地:〒225-0015 横浜市青葉区荏田北3-1-2向山ビル3F
- 事業内容:カメラモジュール、AIoT、ECU、車載製品の輸入販売サポート付き
- 公式サイト:https://www.asmec.co.jp/
本記事はアスメック株式会社の発表をもとに作成。
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