富士通、企業のサイバー防衛能力向上を支援するソリューションの提供を開始
富士通株式会社は、企業や組織のサイバー防衛能力の向上を支援するソリューションの提供を開始する。2026年8月に発表したサイバーセキュリティ戦略に基づくもので、自社のサイバーリスクの把握から対策の優先順位付け、対処の実施および実施状況の可視化までを一連の防御サイクルとして支援する。同社が2026年10月1日に設立したCyber Security Nerve Centerを中核とし、環境に応じたソリューションを順次拡充していく方針だ。
複雑化するIT環境と優先順位付けの課題に対応
クラウドサービスの利用拡大やグループ会社・取引先とのシステム連携、デジタルサービスの拡大などにより、企業を取り巻くIT環境は複雑化している。国内外で大規模なサイバー攻撃や情報漏えいが相次ぐ中、日々公表される脆弱性や脅威情報から自社に直接関係するものを特定し、限られた人員で優先的に対処することが課題となっている。
富士通株式会社は、企業のサイバー防衛能力を継続的に高めるためのサイバーセキュリティ戦略「Fujitsu SPIRAVOLVE Cyber Defense(スパイラヴォルヴ サイバーディフェンス)」の具体化を進めている。同戦略を構成する「サイバー防衛フレームワーク」を通じ、リスクの把握や評価、優先順位付け、対処、実施状況の可視化までを一連のサイクルとして支援するとしている。
外部公開資産の把握からリスク評価と可視化を支援
提供されるソリューションでは、アタックサーフェスマネジメント(ASM)を活用してインターネット上からアクセス可能なIT資産や脆弱性を継続的に把握し、サイバー攻撃に利用される可能性のある箇所や経路を明らかにする。また、サイバー脅威インテリジェンス(CTI)を活用して外部で流通する認証情報などの脅威情報を把握するほか、外部公開資産に対する脆弱性スキャンを組み合わせることで、把握漏れや攻撃者に悪用される可能性のある脆弱性の早期特定を図る。
さらに、把握した情報をシステムの構成情報を管理するCMDB(構成管理データベース)などの資産管理情報と関連付け、対象システム、管理責任者、保有情報、事業上の重要度などを確認する。これにより、技術的な深刻度だけでなく事業への影響を踏まえて優先的に対処できるよう支援する。対策の実施状況については組織内で一元管理し、経営層と現場がそれぞれの役割に応じた情報に基づいて状況を判断できる仕組みへと発展させるとしている。
2026年度中を目途にAIを活用したサービス高度化を推進
富士通株式会社は今後、Cyber Security Nerve Centerを中核としてソリューションを段階的に拡充する。決算期が3月末日である同社の2026年度中を目途に、AIによる調査とセキュリティ専門家の知見を組み合わせたサイバーインシデント対応支援や、AIを活用した脆弱性診断、AIレッドチームオペレーション、SOCとの連携サービスなど、運用の高度化を進める計画だ。
また、提供中の各種セキュリティサービスを「サイバー防衛フレームワーク」に基づく防御能力として体系化し、個別の製品ではなく事業リスクや環境に応じて組み合わせて提供できる形へと発展させる。さらに、カスタマーゼロの取り組みとして社内実践を通じて培った知見やモデルを活用したソリューションやコンサルティングを順次提供していくとしている。
本記事は富士通株式会社の発表をもとに作成。
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